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REBORN!
恋も、部活も(山本)

「いってきまーす!」

朝なんて大嫌い


でも毎朝頑張って早く起きて学校へ向かうのは


あなたに会えるから

恋も、部活も



「おっ、小牧。今日も朝練か!?」


「うん!ってかおはよ、山本」


朝練に向かう途中に会う山本



実はこれが目的で毎朝頑張って朝練に出ている


「小牧って偉いよなぁ、朝って自主練なんだろ?」


「それは山本も一緒でしょ」


…こんなくだらない会話のキャッチボール

そんなんでも私にはとても嬉しいことで


「じゃあ、グラウンドこっちだから行くな!」


「うん、また後で教室で会おうね」


時間なんてすぐにすぎてしまう

(さぁ、私も音楽室に行こ)



「小牧ー!」


「おはよ!」

山本と別れたあと、後ろから友達が走ってきた

「見たよ、今日も山本君と登校ー?仲良いねぇ?」


ニヤニヤと笑いながら聞いてくる友達


「なっ…!たまたま会ったから一緒に来ただけだし!」


「ふーん…昨日も一昨日も先週も一緒に来といて"たまたま"ねぇ」

「うっうるさーい!!」


そう言って逃げるように階段を駆け上がり音楽室を目指す



……

音楽室に着いたら、即楽器を出し始める

専攻はフルート



選んだ理由は簡単。見てて女らしいからだ

でも実際吹いてみると大変だし、初めた頃は音を出すので精一杯だった


(あの頃に比べたら全然吹けるようになったなぁ…)


そんなことを思いながらフルートを吹き始めた






「で、ここでさっきの公式を当てはめると〜」

先生がひたすらと話している数学の授業


大半の人が必死にノートに黒板の文字を写している


べつに数学なんて出来なくても生きていけるなんて思ってる私は適当にしか授業を受けない

(だって足し算・引き算・かけ算・わり算が出来れば十分じゃん!!)


隣を見ると、いつも通り寝ている山本がいる

窓から入ってきた風で短い髪がふわふわ揺れている


(気持ち良さそうだな)


ぽかぽかとした日差しに、少し冷たい風がマッチしている


(そうだ、放課後屋上でちょっと吹いてみようかな…)


ゆっくりと流れていく雲を眺めていると、いつのまにか授業を終えるチャイムが鳴り響いていた



「小牧ー部活行くよ」

「んー、ごめん!今日は屋上で自主練してても良い?」


友達に頼むと彼女は苦笑いをしながら「小牧は一回言い出したら聞かないもんね」と言った



……

「バッチコーイー!」

グローブをはめて、声を張り上げる


授業中ずっと寝ていたおかげか、俺の目は覚めていた


「山本行ったぞー」

「おー!任せとけっ」


大きく弧を描いて飛んできたボールをキャッチする


(…あ)

アウトー!


と審判をしている生徒が言った

「ナイスキャッチ!山本」


スリーアウトで攻守交代


一度ベンチに戻る際に後ろからポンっと肩を叩かれた


「おう!…あのさ、さっきなんか聞こえなかったか?」


そう、さっきボールをキャッチするときに聞こえた、透き通った綺麗な音色


「さぁ?俺には聞こえなかったけどな…」


「そっか、じゃあ空耳だったのかもな」


ちょっと水飲んでくる、と告げてグラウンドから離れる


キュッキュッ


俺の蛇口を閉める音が響くほど静かな水飲み場


ピュー

(…またあの音だ)

耳を良く澄まして聞いてみる


(……屋上、か?)





……
「ふぅー」

口からフルートを離してため息をひとつ


「んー風が気持ちいい」


フルートを下に置いて、座ると風がなびいて心地良い

ゆっくりと休んでいると屋上のドアがガチャと音を立てて開いた


「…!山本じゃん」


「あれ、小牧」


一瞬こっちを見て驚いた顔をしたがすぐにいつもの笑顔になった


「あのさ、ここら辺で音聞こえなかったか?」



それに誘われて此処に来たと言う彼


「…音?」


特には聞こえなかった…

あ、もしかしてコレ?


「それってコレかも…」


下に置いてあったフルートを持ち山本に見せる


「楽器?ちょっと吹いてみてくれよ」

「…うん」









「ってな感じです」

山本に言われて適当に一曲吹いてみたけど…


「どうだった?」

不安気に聞くと彼は目をキラキラさせながら



「すげー!こんな細い金属から綺麗な音でるのな!」

と言った


そんな彼の言葉が嬉しい

やっぱり誉めてくれたし、お礼とか言った方が良いよね…?


「山本、ありが「おーい、山本どこだー?」」


すると、下の方から声がした


ってか人が勇気を出してお礼を言おうと頑張ってるんだから邪魔しないで欲しかった…



そんな事を思いながらもフェンスから下を覗いてみるとそこには野球部の人が山本を探していた


「あ、やべ。もしかしたら次の打順俺かも」

「それ、やばいよ山本!はやく戻らなきゃ!」


ってゆうか試合の途中で此処に来たんだ…



「そーなのな!…じゃあ行くわ」

「うん、頑張ってね」


「おぅ、あ!小牧、またそれ聞かせてくれな!」


「え……」

バタンと閉まるドア


「あ、お礼言い忘れちゃった…」

再び屋上には私1人になってしまい、お礼をすっかり忘れていた事に気付いた



でも、まぁ


「明日も頑張って起きるぞー!」

そうすればあなたに会えるし、お礼も言える



●end●

――――――――――
まさかのヒロイン吹奏楽部ネタ\(^o^)/


なんかいきなり書きたくなった!ぶは

実は愛流は中学の時吹奏楽部だったのです!


だから書いてて結構楽しかったんですよ!


あ、でもフルートはやっていませんでした…



うちにはあんなおしとやかなの似合いません!しかも、音も上手く出せませんでした☆あは

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あきゅろす。
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