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REBORN!
言葉に出して、伝えて(骸)

本当の《仲間》ってどんな事を言うんだと、思いますか?

私は―


言葉に出して、伝えて


「骸様っ!千種知りませんか?」


「千種ならちょっと用事はがあって出掛けてますよ」


「…最近そればっかりですね」


黒曜ランド、それは私たちのアジト


数年前苦しい人体実験から助けてくれた骸様


そして千種・犬

私は3人を仲間だと思っている


「…犬もいないんですか?」

「はい」


そして仲間だと思っている3人は最近隠し事をしている


「…骸様、最近何か私に隠し事してますか?」

「してないですよ」


「嘘。千種や犬が2人ともいないなんてよっぽどの事です」


「はぁ…仕方ないですね、……僕らは今あるマフィアを潰そうとしています」


「…どこですか?」


「ボンゴレですよ」


「じゃあ2人はイタリアに行ってるんですか…?」


「いいえ、行っているのは並盛です。並盛中にはボンゴレ10代目候補がいるらしいのですよ」


「そう、ですか」


私はこれ以上骸様に何も聞けなかった

聞いても戦闘能力が全くと言って良いほどない私は彼らの力にはなれないのだから



―…数年前、あるマフィアで人体実験が密かに行われていて



お金に困っていた私の両親は大量のお金を得る替わりに私を売った


その頃の記憶は余りないのだけど、ただ日に日に皆が死んでいくのはわかった

そんなある日、たまたま実験室の前を通った


何故かドアは開いていて、中を覗いて見ると

倒れているたくさんの大人達

その中にひとり立っている男の子


顔は何度か見たことある程度でも名前は知らない、そんな間柄


「一緒に、来ますか?」


だけど、何故か。

「…はい」


彼について行きたくなった




それから毎日が楽しかった

千種の作る美味しいご飯を食べて


犬と馬鹿やって


骸様がそれを見て笑っている




「むくろ……さま」

自室のベッドの上で過去の事を思い出す


4人でいる時間はいつも楽しいのに、何故か思い出すと涙が出てくる




「たらいまー」

遠くで声が聞こえる

犬だ…



「犬っ!怪我してない!?」

いそいで犬の元へ走る


「大丈夫ー、てか何で俺が怪我するかもって知ってんの?」


「ん…骸様から教えて貰ったの」


「ふーん。…俺ボーリングやっけど小牧もやる?」


「ううん、見てる」

「あっそ」


それから千種が帰ってくるのに時間はかからなくて


帰ってきた千種は重傷だった


「骸様」


ベッドで横になっている千種を横目に、話しかける


「何ですか、小牧」


「私も…力になりたいです」


思い返せばいつも、守られていた


牢獄から逃げ出す時、皆いくら怪我を負っても私を守ってくれた


無力な私は何も出来なくて

否、何もしようとはしなかったんだ


「な、に言ってるんですか。あなたが戦う必要ありません」


「それは…私に戦闘能力が無いからですか?万が一戦っても足手まといになるだけだからですか?」



言い出したら止まらない


今まで思っていた事が溢れてくる

ダッと走り、骸様の座っているソファーに掛けてある三叉槍に手をかける


「例え戦闘能力が無くても、力になることは出来ます」


三叉槍の矛先を自分に向ける


「私と…契約してください」


「なっ…」

あぁ、私多分骸様を困らせてる

でも私は本気


何も出来ないで守られてるより、あなたのために生きていたいんだ


「ダメ、ですか?」

「当たり前でしょう?」


三叉槍は私の頬スレスレの所で止まる


視界は涙でぼやけている

「わ、たし…力にっ……」


「だから、ダメって言ってるでしょう」


「なんでっ…!?」


零れた涙はポロポロと落ちて、止まる事を知らない


「あなたが傷ついたら、千種も犬も皆が悲しむでしょう?」


いつのまにか、骸様に三叉槍は取られていて


彼の大きな手で私の涙を拭き取っている



「でも、守られてるだけじゃ…嫌なんですよ……」


たまって、みんなで戦ってこそ本当の《仲間》でしょ?


「それでもあなたが傷付くのだけは嫌なんですよ…わかってください、小牧」


「……ふっ……ぅ」


「あなたより大切なものは無いのです」


そう言って涙を拭いてくれていた手は後ろに回った

その温かさに安心したのか、さっきよりもっと涙が溢れてくる


「ごめんさい…骸様」

「良いですよ、気にしないでください」



そう言って私から離れる骸様


「さて、僕はボンゴレの所へ行ってきます」


「……もう、彼らは此処にきてるんですか?」




「そう、ですね。とりあえず1人は確保しましたよ」


「そう...負けないでくださいね」

「もちろんですよ」


そう言って部屋から出て行く骸様


まだ千種は寝ていて、犬は多分ボンゴレの人達と戦っているだろう



(どうか…またみんなで笑いあえますように)


そう、心の中で呟いた


●end●


――――――――――
どうも、愛流です!

ってなわけで骸さんの初夢小説はシリアスでした!

なんかね、シリアスが書きたくなったんだよ

そしたらなんかこんな話になった★きらっ


ちなみにわかると思いますがこれ、一応原作をベースにしてるんですよ

一応ね!!((強調

ってなわけで感想などありましたらどんどん書き込みとかしちゃって下さいね!


それではっ!

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あきゅろす。
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