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「ん………」

目が覚めると、そこは見慣れた応接室だった


「あれ、うち……」

そういえば、男子生徒に追われてて…

それで…


「あ、藍菜ちゃん起きた?」

「え…」


声の方を見ると、そこには沢田さんの姿

(なんで沢田さんがここに…?)

「もー藍菜ちゃん、大変だったんだよ?」


「大変だった…?何がですか?」

意味がわからない…


「あ…もしかして、沢田さんが男子生徒を追っ払ってくれたんですか!」

見渡すと、男子生徒の姿が見えない

「え…それは」


ごにょごにょと口ごもる沢田さん

(そんなに謙虚にならなくても良いのになぁ…)



「藍菜…」

「お兄、ちゃん…」

入り口に立っていたのは、此処、応接室の管理者である私のお兄ちゃん


「山本武に聞いたよ、僕のトンファーを使ったんだってね」

「…っ!」

見るからに怒っている兄に怯えながら、心の中で"山本武"と言う言葉に反応してしまう



「藍菜…僕言ったよね?トンファーに触るなって」


「……うん」


きっとまた何かやってしまったんだ


昔お兄ちゃんを傷付けてしまった時の様に


「…ごめん、ごめんね」

「……」


謝ってもお兄ちゃんは返事をしてくれなかった

沢田さんも気を使ってか、物音をたてずに立っている







「許してやれ、雲雀」

ふと窓の側にいたリボーンちゃんが口を開いた


「要は、藍菜がトンファーを持っても精神が飛ばなきゃ良いって話なんだろ?」

意識が飛ぶ…?


「でも…」

反発しようとした兄の言葉を遮る様にまたリボーンちゃんが言う


「お前もわかってんだろ?コイツの戦闘能力はお前にも匹敵する。ほっといたら、危険だ」


戦闘…?
危険…?


意味不明な言葉が行き来する中で、リボーンちゃんがいきなりこっちを向いた



「ボンゴレに入れ、藍菜」

「へ…?」
「ちょ、リボーン!」


うちよりも大きなリアクションをして、反対したのは意外にも沢田さんだった


「そうやって、巻き込むなよ!藍菜ちゃんは女の子なんだぞ!」

「性別なんて関係ねぇ。藍菜、入るのか、入らないのか?」


入れば、きっとトンファーを持っても気を失ったりしない

(でも…)


チラリとお兄ちゃんを見ると、お兄ちゃんは溜め息をついて


「もう中学生なんだから、自分で決めれば」

と、言った


「藍菜ちゃん、気にしなくていいから!コイツの冗談でー…」

「入りますっ!」


必死に反対してくれる沢田には申し訳ないと思う


でも、強くなりたい

それに、もうお兄ちゃんには迷惑かけたくないから


「うちも入れてください!そのナントカに!」


さぁ、未知の扉を開こう
(藍菜ちゃん…!)
(ちなみに、メンバーはツナ・獄寺・山本・雲雀・笹川了平だ)
(やまもっ…!?)


●CONTINUE●

→あとがき

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