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本日は晴天


スポーツテストをするには絶好の日




なのに気分は最悪だ



なんでボール投げなんかやらなきゃいけないんだっ!


ってかスポーツテストの種目から無くなれば良いのに…



そう思いながら1つ1つの競技を終わらせていく




「じゃあ、次は―…ボール投げ行こうか!」

「えぇ!」


スポーツテストの引率係り役の体育委員の子が言う



"ボール投げ"と言う言葉に過剰反応してしまい、声を上げてしまった



その瞬間周りにいたクラスの子が一斉にこっちを見てきた



「…な、なんでもないです」


だから、こっちを見ないでください!



クラスの人とはまだあんまり仲良くないから、ちょっと怖い感じがする


「そう?じゃあ行こう!」



そんなうちの気持ちを読み取ったのか体育委員の子がみんなの気をひいてくれた





(…ありがと)


口には出せなかったけど、心の中でお礼を言った








「ボール投げはこのボールを使います」


校庭に着いてから先生に指導を受ける


手にもっているのはこの一週間で見慣れた野球ボールとも、サッカーボールとも似つかない大きさのボール




いよいよだ、そう思うと嫌でも緊張してしまう



「お、藍菜!今から投げんのか?」


先生の簡単な説明が終わり出席番号順にならんでると声をかけられた



「や、山本!?」


いつからそこに!?

あ、もしかして…

「山本も次ボール投げなの?」


と聞いてみるが周りには沢田さんや獄寺はいない



「いや、ボール投げの審判は野球部が担当なんだ」



「へぇ…」


「じゃあ頑張れよ!」


そう言っていつものようにうちの頭をぐしゃぐしゃと撫でた後去っていく山本



(髪ぐしゃぐしゃになっちゃったじゃん…)


そう思いながら髪を直す


















「じゃあ次の人ー」


「あ、はい」


気がつけばクラスの半分以上の人がすでに終わっていて


次はうちの番だった


(よし!)

意気込んでからボールを握る


チャンスは2回


今まで山本に教えてもらった事を思い出しながら、構える



(1、2…)


「えいっ!」







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