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檸檬


数十分後。

ゲームが始まる前と同じ体勢で、双子の兄妹はくっつきあっていた。



「うわああああん兄ちゃん棗がああー」

「またかどうした」

「くやしいよおおー!棗のやつあんな汚い手使いよってー!」

「俺も日向のせいでこんな恰好だよもう泣きたい」

「かわいそう兄ちゃん、やけど似合っとるよ美人やで」

「・・・・・・ありがとう蜜柑」



棗とのゲームで汚してしまった衣装を取り換える羽目になり、代わりに手渡されたのは年にそぐわない(そもそも性別に合っていない)デザインの衣装。

背中もうなじもヘソも足も肩も剥き出しの、金色の鎖が幾つも散る、鮮やかな青色のアゲハチョウのようなやつ。

お姉様方のチョイスである。実際そのコントラストは彼の金髪によく映えていた。



今回ばかりは檸檬も半泣きで拒否した。

しかし結局大人しく着せられたのには彼と特力のお姉様方との間で様々なやり取りがあったからなのだが、ここでは割愛させて頂く。



「檸檬くーん、写真撮らせなさーい」

「お姉様方は祭りのテンションだし・・・・・・いっそ仮病使って引っ込んでいようかな」


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「まさか本当にゴールするとはね・・・・・・えーと、ゴール賞品の授与なワケですが」

「ランプを選んでもらってそのランプの持ち主の魔人が―――」


「さっさとよこせよ」


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あきゅろす。
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