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小連載



「・・・ごめん。あまりの怒りにちょっと見境なくなってた」

「そうしてやって。この子うっとおしいから」

「ううううう檸檬ごめんなさいごめんなさいぃぃ」



あ、蜜柑がヤバイ。

先に教室へ運んでやってくれ。



蛍が自分の発明したキリンカーに蜜柑を放り込み、職員室から出て行った。

どっから呼び寄せたんだ。



それを切り替え、さて、と。

檸檬はリボンを結びなおしてセーターのシワを伸ばし、服装を軽く整える。

きれいになったと満足し、先ほどまでずっと突っ立っていた大人に向き直る。



緩く弧を書く長めの金髪。

明るい空色の瞳。

一目で外国の血が入っていると分かる白い肌。



そして極めつけはひらひらのフリルがこれ見よがしに付いたブラウスに帽子にズボン。



「お騒がせしました、鳴海先生。」

「・・・う、うん。檸檬君、蜜柑ちゃんのお兄ちゃんだったんだね」



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あきゅろす。
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