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小連載
one-piece男主

海軍に逆らう者はなんだろうか。

海軍は世界政府のもの。

ならば海軍の敵というのは世界政府の敵。

世界政府の敵とは国民を脅かす者ひいては権威を陥れる存在。

それは海賊。

人々を襲い傷つけ存在するだけで恐怖におびえさせる、悪。

もう一つは、海軍に所属しながら世界政府の意向を無視する、反逆者。



後者は特に徹底的な粛清を受ける。

人間だれしも飼い犬に手を噛まれたら腹が立つ。

元からの敵よりも内にひそんだ膿の方が汚く見えるのだ。

しかしそれは世界政府の言い分であり、必ずしも海軍がそれに賛同するわけではない。

命令の実行は義務なので、反対もしないのだが。


まあそれを踏まえて、最近、海軍と世界政府、しいては世界貴族に盛大に泥を塗った人間が二人ほどいる。


一人は海賊の男で、護送中の犯罪者を奪って海軍の邪魔をしたあげく世界政府の意向の象徴である旗を燃やし、別の場所では世界貴族に暴行を加え海軍大将を出撃させる事件を起こした。


もう一人は海軍の男で、大将の一人の補佐を務める海軍の出世頭だったはずが、巨大監獄に収容されていた大勢の海賊を野へ放つという暴挙を行い、戦争中に味方を裏切ったばかりか直属の大将に手傷を負わせて逃走した海軍最悪の裏切者。


「改めて自己紹介でもしてもらおうか」

「カーカス・E・ナギイチだ。歳は28、元海軍大将補佐、現在懸賞金1億8000万ベリーの賞金首。出身は東の海。特技は暗算、爆弾制作。一応解析と解除の資格を持っている。船の操縦も一通りの経験がある。」

「面接じゃねえんだぞ、他には」

「海軍裏切りに関しては聞きたければ好きに。」

「じゃあ、あそこからの脱出方法は?」

「ああ、あれか。餌付けしておいたシーキャットに乗って潜水しただけだ。海軍支給のダイビング装置は優秀なんだ」

「新世界に来るための手段は」

「東の海の底で手に入れたブクブクの実を食べた。その能力を使えば小さな樽一つでも高い水圧にも耐えられる。」

「どんな能力だ?」

「シャボンディ諸島のコーティング技術とかアワアワの実と似ている。ただ俺のは石鹸水とかの泡じゃなくて、水の中で身体を空気にして実態を保てる。気泡を作り出す能力だから呼吸もできる。」

「水の中って、海でも活動できんのかよ」

「ああ。全身を空気にすれば息継ぎせずに泳ぐこともできる。戦闘には、そうだな、間欠泉とかみたいな水の柱をつくったりなら可能だ。コントロールは難しいが、水を掴むなんて芸当も少しなら」


「おいこらそんなの今はどーでもいいよい。一番に聞かなきゃいけねーことがあるだろ」

「お、マルコ。体は大丈夫なのか」

「元海軍目の前にしてのんびり寝ていられるかよい……それより俺はそいつに話があるんだ。」

「カーカス・E・ナギイチだ。俺を呼んだっていうのは不死鳥殿か」

「おうよ。まあ、なんだ。顔見に行くつもりではあったんだ。――一応、仲間救われちまったしなあ」


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あきゅろす。
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