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二度あることは三度ある



「ほらテンテン、なんか世話になったんならひとつお返しぐらい意識に置いておけというのに。」

『ちぃッ』

「舌打ちしないの、行儀悪い」









鞄からソーダ水を取り出し蓋を開けてやれば嬉しそうにボトルを受け取るテンテンを横目で見ながら、瑠璃はひょいと前田が持っていたドリンクを取り上げた。

まだ口をつけていなかったらしいそれを自分の喉に流し込んでしまい、新しく他のぼんぐりを放り込んでまたじゃかじゃかと振りまくる。



「・・・美味いの?それ」

「色はえぐいですけどそれなりに。栄養ドリンクにもなりますからよく飲んでます」

「・・・もう一回、ちょっとだけくれる?」

「ええ、少し待ってください」



ぱかりと蓋を開ければ、今度は緑の青汁色のようななにかである。

まだ先ほどのものよりは飲み物っぽいけどやはり口に運びにくい。

本当の所、きぼんぐりドリンクの方は炭酸レモンの色であり緑色の方はメロンソーダの色なのだが、初見の人間からしてみればそんなカラフルさは戦装束だけにして欲しいものである。



「色は確かにえぐいですが味は悪くは無いですよ。元気も出ます」

「・・・・・・」




メロンソーダ色のそれをカップに注いで渡してやり、そんな事を言った瑠璃に風来坊は生返事するしか出来ずにいる。

そしてそんな彼に後ろから近づく黄色い影があったりした。




『イイからさっさと飲みやがれうぉりゃぁああッ!!』

「!?」

「テンテン!?」



ごるぶがぶううぅぅ!?と意味不明な叫び声を発しながらドリンクを頭から被る風来坊。

後ろからハイキックを決めやがった黄色い小動物は悪びれも無くヘンッと鼻を鳴らして笑う。



『テンが木登りして取ってきた厳選ぼんぐりを瑠璃がブレンドしたんだ美味くない筈が無い!』

「すすすすみませんこのあんぽんたんがすみません今すぐタオルをッ」

「・・・・・・おお・・・ビックリしたけどこれおいしい。なんだろスーッとする」




緑色のドリンクはたぶんミントっぽい味。






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あきゅろす。
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