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二度あることは三度ある



「テンテン、鼻を拭いてくれぶっちゃけ可愛くない」

『いいもんねいいもんね俺オスだしむしろ敵を威嚇できるならこのまんまでいてやる!!』

「拗ねるな黄色」

『俺は黄色なんて名前じゃないテンテンだー!!』

「ほらテンテン君よチョコレートだよ」

『欲しくなんかないんだからなぁああああ』





泣きべそと拗ねるのと愚図るのとで忙しい黄色のモモンガを方にしがみ付かせ、瑠璃は茶化すようにして慰める。

テンテンはバトルの腕前はもちろんそろそろ年の頃も一人前なので本当はここまで甘えさせないはずなのだが、ちっちゃい頃から育てたポケモンにはどうしても甘くなってしまう。

しかし鼻水を服につけられてはたまらないのでその黄色と黒のコントラストの強い毛並みをべりっとひっぺがした。



「元気だね」

『知らない場所で弱ってる所なんか見せられるもんか!!』

「はいはいお家はこっちだよお入りな」

『おいこらちょやめー!?』



さすがは若い、元気が有り余っている。

ボールのボタンをかちりと押し、有無を言わせず坊を仕舞うと腰のベルトにはめた。



『お帰りなさいテンテン、怪我は無いですね?』

『テンちゃんおひさー』

『ただいま・・・っていうかだしやがれぇー』

「いつの間にそんな言葉使いを覚えてきたんだ・・・・・・」



癇癪を葵尾と友紀がたしなめているのを聞きながら、瑠璃は地面に落ちたお面二つを拾い上げた。






(どっかで見たことがあるとは思ってたけど・・・・・・)




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