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二度あることは三度ある
黄色の毛朱


「シズクーツユーそろそろ降りてー」

「やだーぁ」

「むり。ルリ、いや」

「重くは無いけど動けないんだって」



井草の香りが心地よいそんな場所でねっころがる瑠璃は腹に巻きつく竜二体をやんわり放そうとする。

青空広がる庭で借りてきた猫になっている友紀はきょろきょろしては顔目掛けてタックルしてくるのでちょっと痛い。

宿を取る金などないので今日も野宿かと考えつつ、雪の多いほうへの山越えの準備をしようと思っていたのだが、なぜ私はこんな場所に居るのだろう。



春日山城とか、生まれて初めて見たよ。

跡地に行った事が無いから知らないがきれーな城だ。真っ白な壁が美しい。中はしっかり掃除がされていて清潔。

そうだ。なんで私はこんな由緒正しそうな城に連れてこられたんだろう。

抵抗しようと思えば出来たが、騒ぎを起せそうに無い街中でさりげなく押さえられた後に路地裏に連れ込まれたんだ。






『来い』

『いやどこに』

『謙信様の城だ』

『・・・は?』







「・・・今思えばこれって誘拐?」

「人聞きの悪いことを言うな」

「牢屋に入れられたワケではないのでまあ違うんだろうけど、刃物突きつけられて歩かされたのはちょっと・・・」

「もうすぐ謙信様がいらっしゃる、粗相の無いように気をつけろ」

「・・・聞いてよ話。」





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あきゅろす。
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