二度あることは三度ある
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「こんな状況ですいませんがお尋ねしていいですか私瑠璃と言います」
「・・・・・・なんなんだおまえ!この青い炎の馬は何だ!?あの暴れ龍の仲間か!?」
「そうでもあるしそうでもないです。でお尋ねしますよこれ壊したの誰ですか」
「私が壊した!なんか文句あるのか」
「おおありだよこんちくしょうッッッ!!!!」
叩き割られたボールを見せれば、金髪の忍はこれは自分が壊したという。
何してくれちゃってんだ!と叫んだ瑠璃はおかしくないはずだ。
催眠術をかけたので、ハクリューは岩の隙間に身を隠してしまった。
龍の鱗に打撃なんかで傷など付けられるわけないから、ハクリュー自身は傷は負っていないけど、岩相手に攻撃を続けてる兵士とかの行方が知れない。
注連縄かけた大岩壊したりしたら罰当たると思うぞ。
(とりあえず両方落ち着かせるためにもここは一回お帰り願った方が良いよね)
というわけで、雷やら大雨の音やらでモノが聞こえないし視界も悪い中、叫びながら葵尾に乗っかりながら言う。
嘘を織り交ぜてでもとにかくこっちに意識を向けさせよう。
「これ壊したからあの龍は暴れてるんです!!何してくれちゃってんですか忍さん!!」
「なっ、なんなんだお前!さっきから・・・・・・何か知ってるのか!?あの龍を倒す方法を教えろ!」
「知るかそんなモン!知っていても教えてやるかこんちくしょう!暴れてる理由なら教えてやりますよ、これはさっきの龍の家です!あの龍は家を壊されて怒ってるんですどうしてくれるんですかあああああああああぁぁぁぁていうかそこ!岩壊したらさらに龍が出てきますよ攻撃やめてください!!」
「ッッッ!?」
よっしゃこっちに意識が向いた!
そう感じた瑠璃は続けて攻撃をやめようと思うように恐怖心を煽るようなことをいい始める。
雨の中でもこの会話を聞き取ることが出来ているらしい忍に感心したりする。
感心するから攻撃の手を止めてくれ。
「忍さん、この辺に居る人に止める様に言ってください無理ならここの大将さんに頼んでくださいこのままじゃおんなじ龍がまたもう一匹出てきて大変なことになりますッッ!」
「それは本当か!?」
「本当です!だから攻撃やめて!これだけ言ってんのに20匹ぐらい出てきたらどうするつもり!?そんなことになったらこのへん一帯どころか国一つ吹っ飛びますよ私知りませんよ!?責任なんか取れないからね!?ああもう雨うっとおしい!」
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