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二度あることは三度ある


茶菓子と猫






いい眺めだ。

季節の紅葉がオレンジと赤のグラデーションを作っていて美しい。

鈴の音の小道もここと似た風景だが、きっちりと、しかし自然に奥ゆかしく整えられた庭は始めて見る。

歴史遺産の立ち並ぶ町の出身な瑠璃だが、だからってここまできれいに整備された広い庭は初めてだった。



友紀ちゃんの外れかかった貝殻の鈴を結び直して、そういえばもう一つ貝殻の鈴があったなと思い出す。

ポケットに入ったそれを遊んでいると、どうしたことか友紀が掠め取っていった。



「なにすんだ友紀」

『えへへー』

「?」

「んん?」



ぴょこん、と風魔の肩に乗っかる友紀。

気に入ったのかそこ。

ちょっとさみしーなーと瑠璃は思うが、友紀が起こした次の行動にびびる。



「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」



貝殻の鈴を口にくわえたまま風魔の肩に乗っかったかと思ったら、スパッとその首に鈴を引っ掛けてさも満足そうに腕に収まっている。

忍の反射神経をも上回ってしかも悟らせない早業だった。

何が起こったのかと今度は風魔が首をかしげ、爆笑しだす北条氏。

しかし笑いすぎてむせた上にぎっくり腰。



反射的に腰をさすってあげようと手を伸ばしたら同じ事を考えた風魔の手にはた、と静止。

一拍置いた後、一緒になってさすさす。

友紀は前に回って北条氏の頭をなでていた。







(・・・なんでこんなことしてんだろ、私)

(あ、それと貝殻の鈴どうしよう)




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あきゅろす。
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