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二度あることは三度ある


待機のち襲撃








向こうから来てくれるなら、こっちはあまり動かない方がいいだろう。

そう結論した瑠璃は夕暮れ時になった空を見ながら、ゆっくり歩く。




(さっき餅食べたし、お腹は空いてないんだよなー。)




ダウジングマシンの反応を見ると、半径5キロ以内にあった。








「友紀(ユキ)、だね。この気配は」

『だな。』



さっきから、森の空気の流れが変わった。

というより無理矢理変えられているような感覚が大きくなっていっているのだ。

十中八九、エスパーの力。

それもこんなに離れた場所で気付かせるなんて暴走してるな、あの子。



「でもこれだけ走る元気があるんだから、怪我がないと見ていいね」



主にコンテストに出場させたエーフィ。

バトルの腕前も相当な子。



「もし泣いてたら、慰めてあげてね葵尾」

『はい』




ほら、もうすぐそこに。




「さん、にー、いーち」



『瑠璃さあああああんんんん』

「うおぉっ」






まさか木の上から降ってくるとは思わなかったよ、友紀ちゃん。

瑠璃はとっさに着ている羽織を広げて受け止めてやる。

桜色と薄紫色の身体を猫のように丸めて着地するエーフィににこりと笑いかける。



「・・・友紀、元気そうで良かった」

『うわああぁぁン瑠璃さああァァン』





(泣き虫猫ちゃん)




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