[携帯モード] [URL送信]

二度あることは三度ある
炎の馬

昼食時に








距離がなかったのか、それとも焔尾の足がすばらしいのか。

案外村から目的地にたどり着くのに時間は掛からなかった。






文明の機器すばらしい。

ポケナビを操作しつつしみじみ思う。

そしてポケモンに持ち物持たせておいてよかった。



ダウジングマシンの機能を少しいじって迷子を捜すGPS代わりに出来た。

レンジャーの試験にメカいじりはあったけどこんなところで役立つとは思ってなかった。



「ジュエル系は持たせてないからあいつらが落とさない限りは大丈夫だよね・・・・・・うん。」










所はとある城下町。



(なぜ上田の城なのかはこの際無視だけどな)



ボールに焔尾を戻し、町へ入る。

すぐ、刀やら槍やらを売っぱらった。

適当に高く買いやがれと主張しつつ買い取ってもらえ、かなりの金になったので当分は困らないだろう。



ポケッチに埋め込んだダウジングマシンをちらちらと見つつ、このへんに反応あるんだけどなぁ・・・とうろうろしてはみるが、ボールもポケモンも見当たらない。



探し方が足りないのか?

もしくは、移動しているか。

いやまさか。



そう思っていると、帯代わりのベルトにつけたボールが揺れた。



(焔尾?どうした)



古い町が珍しいのか、何か見つけたか。

そう思って指で叩いて合図と短い返事が返ってくる。






『腹減った』

「・・・・・・」






無言で返せば無言で答えられ、結局走ってもらって頑張らせたのだから、と近くにあった団子屋に入った。

この世界は一日二食。

昼飯を食べるにも店が無い。







「すみませーん注文お願いします」

「はーい」

「あ、土産用できます?」



とりあえず自分用に団子5つとお茶。

そして土産用に櫛団子50本と保存が利く餅30個注文。



驚かれたけど仕方ないんだよ、それと私が食べるんじゃなくてポケモンが食べるの。

ポケモンって大食いなの。

フーズ持ってくればよかった。

いや、あるにはあるけどどうせなら出来立ての甘いやつを食べたいと言うんだよ。

焔尾は甘党だ。



ずずーっとお茶を啜る。

ほんのりした苦味が甘いお団子とちょうど良い調和を生み出していた。



おいしい。

手作り感のある和菓子はポケモンの世界ではなかなかお目にかかれないし新鮮だ。

トリップ前は近くが観光地だったから煎餅とか餅とかみたらし団子とか目の前で作って売ってたけど3年前の記憶だし。






ふうと一息。

せっせと団子を作っている店の人たちの声をのんびり聞きながら、5本の団子を消費していく。

いつもならここにエモンガとかが居るんだけどなぁ。






ていうかお店の人たちごめんなさい50個なんて無茶振りして。

心の中で謝罪する瑠璃。



分量を量る機械とか無いから時間掛かりますよね。

大人しく待ってますんでどうかお願いします。

軽く10個ぐらいすぐ食べるんです、うちの子たち。

もちは保存がきくやつを選んだがもすぐなくなるだろうし纏め買いしたかったんです。









***炎の馬***

(赤い獅子も一緒にね)



[次へ#]

1/22ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!