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大広間。

雹は少々うんざりした顔をしながら組み分けを眺めていた。



(おーおー怖い顔・・・・・・)



茶化すように心の中で言う。

席こそ離れているものの、リーマス教授に対するスネイプ教授の憎しみの視線はそうそう無視できるモノではなかった。



想像していたよりキツイ。

ハリーを見る時の目よりも怖い気がする。

なぜだ。



(・・・・・・あ、マクゴナガル先生が来た)



大広間の後ろから扉を開いてやってくる女性とその後ろを着いて来た生徒二人。

ハリーとハーマイオニーだ。

話は終わったのか、と息をつく。

それを教職員テーブルから見ていると、ちょうど中央で組み分けが終わった。



顔を上げると、新入生から視線をもらった。

そりゃあそうだろう。

どう見ても学校の生徒の制服を着ている子供が教師の席に座っているのだから、注目を集めるのは当然と言える。

あそこに座ってる人も教師なんですか?と聞いたのだろう一年生に、その先輩が小声で説明する声も聞こえる。

はい、正真正銘、生徒で教師ですよー、東洋人だけど仲良くしてねー。







(・・・疲れた)



絶賛視線に晒され中だ。

向こうのテーブルに座るルーピン先生からもチラチラ見られている気がする。

きっとあの子サクラにそっくりだ、とか思っているんだろう。

親族とでも思われているのだろうか。

もしかしたら本人かもしれない、とも。






(・・・いや、それはありえない)



雹はもう一度目線を下げる。



たしかにルーピンが雹とサクラとの関係を勘ぐる可能性もあるが、本人だとは思わないだろう。

そうさせるために魔法をかけもした。

もうすぐ10年前にかけたそれが切れ掛かっていたとしても、雹は今正体を明かす気は無い。

そして第一に。



――なにせ、彼は死んだと思っているのだから。











「おめでとう!新学期おめでとう!」



ダンブルドアの、朗らかな声が聞こえ、雹は柄にも無く慌てて前を向いた。



(失態だ)






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あきゅろす。
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