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『かーごめかごめ・・・籠の中の鳥は・・・いついつ出やう・・・』



のんきに歌を歌いながら雹が今居るのはインジャパン。日本。

箒に乗って太平洋を横断したわけではない。

きちんと空港機を使ってやってきた。

日曜日を丸々潰して授業の材料収集だ。



『・・・後ろの正面だーあれ』


「あは、見つかったー」


「あはー」


『久しぶり。』


「うんひさしぶりー」


「ひさしぶりー」




彼らは木霊の妖精。らしい。


夏休みに近くの林に落ちてたお札みたいなのを

神社に持っていってくれたらおれいするよーと言われたので持っていったらなんとまあ鬼の角丸々一本をもらった。

おかげで面白い魔法薬が出来上がりそうなのだがそれはまた別の話。




『この辺で真っ白い犬みたいな子見なかった?』


「いたよーむこうー」


「むこうー」




真っ白い子。

その存在を皆さんはお忘れだろうか。




――ヒュウン、ヒウウウ





「つれてきたー」


「みつけてきたー」


『ありがと』




雑木林の向こうから、真っ白なものがひょこんと顔を出した。

真っ青な水色の瞳が妙に目立つ。




――フゥゥン、フフン、フン



雹のすぐ傍に現れたそれはふんふんと鼻を鳴らす。



『・・・雪獅子』


――ヒュウ


『・・・心配した』




表現したとおり真っ白な毛皮を持つ犬のような猫のような生き物。

雹はその動物を雪獅子と呼んでいる。






『帰ろうか。』


――ヒィュ。





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