[携帯モード] [URL送信]


5・5


「スリザリンの生徒の生け贄だ、選ばれたことを光栄に思え!」



あほか、と思った。

なにが生け贄だ。お前は王様か。

たぶん、ていうか絶対このひとジェームズ・ポッターだよね。

そしてからお隣はシリウス・ブラック。



人気が無いので助けを呼べないことを分かってやているのだろうか。






『・・・』


「何だその目は。状況が分かっていないのか?」






宙に浮いたまますっとローブに手を突っ込んで杖を取り出した。

そして呪文を口の中で唱えた。



『呪文、強制終了。』(日本語)









すとんっと地面に着地。


ジェームズとシリウスはぽかんとしている。

まあ呪文を文字通り強制的に終了させられたんじゃ驚くだろうね。

日本語で言ったし。


うーん、ていうかこの二人は頭良いんじゃないのか

顔は馬鹿みたいにいいのに





『用がないなら失礼します。』


さっさとオサラバした。

大体私はなんもやってないっつーの。













これ以上凍りつくように寒い中庭に居たくなかったのでとりあえず大広間へ足を運んだ。

・・誰一人、知っている人間が居ない。

あ、でもマクゴナガル先生とダンブルドア先生が・・




トーストを少しいただき、一番隅っこに座った。

話し声を聞くところによるとどうやら今日はクディッチの試合があるらしい。




『でもなんで私はここにいるんだろ・・』




トリップした世界でタイムトリップ?

どんだけなんでもありなんだよ。

えっと、1974・3年あたり?



はあ〜と長く息を吐く。

ぐしゃぐしゃになってる髪をきれいにとき、まっすぐにした。

髪の長さも結構伸びてる。




ネクタイの色がどうであんな揉め事が起こるとはね・・

ここにいる人を眺めて気を紛らわす。



真ん中あたりの赤毛の美人さんを発見。おそらくエバンス・リリーだろう。

むちゃくちゃきれい。そんで優しそう。

キラキラした緑色の目はハリーそっくりだ。









スリザリン生徒のたまっているあたりに目をやると、

どうも今日のクディッチについての作戦会議中らしい。



どうでもいいから帰りたい。

それが元の日本でもハリーの居るところでもいいから。














そんなかんじで一日が過ぎた。

クディッチはグリフィンドール対スリザリンで、グリフィンドールの勝利。

シーカーはジェームス。

チェイサーじゃないのね。

ハリーとかさねあわせてしまうよ。




・・んでから夕食に向かうところでスネイプ虐めに遭遇。


シリウスもジェームスもなんであそこまでやるかなあ。

ぎゃあぎゃあと耳元で罵声浴びせてら。







「無視するな、スニベルス!」




スニベルスって・・「セルブス」のあだ名だったっけ。

へえ、発音はあんなふうなんだ


・・杖取り出していまからバトルとか止めてよ・・







「エクスペリアームス!」



武装解除呪文をモロに食らったスネイプがひっくり返る。

うわあ正面からこけなくて良かったよ





「・・っ」


「立ちやがれ!」






また性懲りも無く杖を振ろうとするジェームス。

先生が居ないからって魔法使って喧嘩すんなよ




「ステューピファイ!麻痺せよ」



がくっとスネイプの身体が固まって崩れ落ちた。

ばらばらレポートらしき紙や本が周りに広がった。




「夕食が終わる頃には解けるだろうよ!」



そういってジェームズたちは大広間に向かっていった。

なんつうひどい奴らだ。





[*前へ][次へ#]

2/4ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!