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グリフォンは、王家を象徴する動物とされている。

鳥と獣、それぞれの王を組み合わせたことから王家。


その姿は王家を表すのにふさわしく、黄金色の上半身、純白の下半身なはずだ。


___なんで私、こんなのを夢に見てんだ?


真っ黒なグリフォンなんて。

不吉もいいとこじゃないか。

そうこう思ってるうちに、どんどん接近してくる黒グリフォン。


___グリフォンは砂漠の生き物じゃなかたっけーぇぇ 私黄金を掘り起こしたりしてませんよぉぉぉーーー



あの爪に掴まれたら確実に逃げられないだろう。

怖い怖い怖い。

ぎりぎりで破れかぶれになってさけんだ。



『来るな!!』



ーーーー



___今のはなんだ?



あそこに倒れていた一人が短く叫んだとたん、黒のグリフォンは消えた。

否、消えたのではなく、なにかに弾き飛ばされるようにして空へ戻され、見えなくなった。


・・・あそこに倒れているのが、何かしらの術を使ったのか?



「校長」



立ち尽くすダンブルドアのうしろに、いつの間にか現れていた黒髪の男はスネイプ。

マクゴナガルもいる。


ざくざくと雪を踏みながら会話をする。



「校長、これは一体・・・」

「マクゴナガル先生、マダム・ポンフリーに連絡を。まずは怪我人の手当てじゃ」

「校長・・あれはどうみても侵入者では?見ず知らずの怪しい人間に手を貸すのは賛成できませんな」


「セブルス。言いたいことはわかる・・しかし」



ほとんど雪に埋もれているそれに近づいてしゃがみこみ、しわだらけのその手で顔があるのであろう部分に手を当てた。


気を失っているのであろう。ピクリとも動かない。



「見なさい」



ぼとぼと音も立てずに雪が落ち、埋もれていた顔が露わになる。


___それは



「まだ子供じゃ」



___ほんの、少女だった。



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あきゅろす。
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