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あぁ、何でこんなに怒られなければいけないのだろう。
だから言っただろう、何て言ってるくらいなら手を貸して頂きたい。まぁ、私も悪いけど…
私だって転びたくて転んでる訳じゃないんだから。そんなに、怒らないでよ、


「お前の馬鹿さ加減に、呆れる」
『それが彼女に対して言う台詞?』


しょうがないな、と言いながら手を差し出す彼。それに両手で捕まり立ち上がる。


『ありがとう、』
「あぁ、」

そう言うや否や、もう歩いていってしまう彼。
最初に見た時は本当に異様としか、言いようが無かった。

ゴーグルに、赤いマント、ドレッドの茶髪。後は、あまり知らない人が多いが紅い目。よくこんな、並の人とは思えない程の格好をしていらっしゃるものだ。
そう、彼の名前は




鬼道有人





サッカー部の司令塔で、人気もある。
そんな鬼道さんに「付き合え」何て言われたら断れないでしょ


「ほら、部活が始まるぞ。早く、歩け」
『はーい。あっ!幸次郎君!!』
「なっ、おい苗字!!」


鬼道さんに引き止められた気がするが、そのまま走って幸次郎君の所に駆ける。あぁ、笑顔で控えめに手を振っていらっしゃる。

本当に癒されるっ…って何か苦しい!!!


『く、苦しい苦しい!!馬鹿、ちょ、鬼道さん、』
「そんなに、ホイホイ違う男の所へ行くな」
「鬼道、苗字は女の子なんだぞ…」
『幸次郎君っ…って!苦しい苦しいってば、鬼道さん』


私の首に巻かれている、赤いマフラーの先をおもいっきり引っ張られ、首が絞まる。
このマフラー、鬼道さんがくれたのに…そんな扱いして良いのでしょうかね。


「いいんだ、源田」
『いや、だめでしょ』
「あぁ、そういえば鬼道「名前ーーーー!!!」…」

遠くの方から、走ってくる方。あぁペンギンの佐久間君だな、これは

あっ、もう近い

「名前!!!!」
『さっ君、やほ♪』

いつもこうやって、私にキラキラとした目を向けてくれるさっ君。ペンギンが好きで、綺麗な顔と髪をしていて…可愛い。


「あまり、こいつに近づかない方が良いぞ佐久間。馬鹿がうつる、」
「名前の馬鹿ならうつっても良いです!!!」
『さっ君…』
「……」



グイッ


『痛い痛いっ、腕が』
「もげは、しない安心しろ」


鬼道さんに腕を力任せに引っ張られて、さっ君から離される。何でこうやって、いつもいつも…


「鬼道さん…」
「すまんな、佐久間……」


そう言うと、腕をまた力任せに引っ張られる。



パフッ

ふいに、引き寄せられ…
抱きしめられてるという事に気づく。
なな、何してんの鬼道さん!!
そして鬼道さんは、ふと顔を上げて一言、


「この馬鹿は俺だけのものなんだ。」
『なっ…////』
「あ、すいません、き…き鬼道さん」


やっぱり私は、鬼道さんが大好きです…
こんなにカッコイイ鬼道さんに、夢中です


好きの理由



あきゅろす。
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