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番外編
D条side
原付でしばらく学校の周りをグルグルした。

尋の携帯が繋がらない。

何か嫌な予感がする。


一回、自宅に行ってみるか…

と引き返そうとしたら。

道に鞄が落ちている。

うちの学校のだ。


フッと狭い狭い行き止まりの路地らへんから…


「それだけはやめてぇっ」


と小さくだが、はっきりと尋の声がした。


原付から飛び降りて隙間といえるような狭い路地を見ると、

俺の尋が

今まさに


やられそうになっていた。


もうそこからの記憶は無くて、多分ボコボコにしたのは確実で


「だめっ条!だめ!やりすぎ!死んじゃうよぉ!」

と尋の泣き声で我に帰った。


中年をフッと見たら下半身丸出しで顔なんか原形わからないくらいボコボコで倒れていた。


「ゆっゆるひて…くだひゃい…できごころで…ごめんなひゃい…」


命乞いをしてきた。

でき心だぁ?


「てめぇ!!尋をつけ狙ってたんだろ!!
ナイフなんかで脅していつか犯ろうとしてたんだろ!!」



そいつの鞄からは尋の写真数枚が出てきた。あと…尋のハンカチ?


「あっそのハンカチ…僕が無くしたやつっぽい…」


「てめーこのストーカー。」

俺はそいつの定期と名刺と下半身丸出しの格好を写メに撮り 尋がわんさか移っているデジカメも没収した。

「おまえ、また尋の前に現れたらこれ現像してばらまくぜ?なんなら警察突き出すか…」


携帯をブラブラと変態の前で見せる。


「やめてくれぇ!!妻子ある身なんだぁ!!絶対、絶対もう現れない!!近付かない!!絶対に!!」


まじかよ…
妻子いるのかよ。

妻子いる野郎まで狂わせる尋って…


「条、奥さんと子供さんが可哀想…だから警察は許そう?」

上目使いでお願いされちゃかなわん。
どこまで人が良いんだか。
犯されそうになったのに。


「でも…」



ゲシーー!!


ヒッと俺の下半身は縮みあがった。


「このくらいしなきゃ僕も許せないっ」

尋は中年の丸出しの性器を全力で踏み潰したのだ。


「尋…意外と鬼…」

中年は泡をふいて気絶した。


よくよく調べたらナイフは偽物だった。

まぁ、暖かい季節だしほっといても死なないだろ…


とにかくボロボロの尋に俺のジャケットを羽織らせて、原付に2人乗りで帰った。

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