小説
B
走って走って…屋上に逃げ込んだ。
息があがる。
涙が目尻に浮かぶ。
「あっれ〜一年の眼鏡ちゃんじゃね?」
背中越しからいきなり声をかけられる。
ネクタイからして三年生かな。
いかにも軽そうな体格の良い男が三人いる。
何か嫌だな…
「色白いな〜ちょっと俺の好きなグラビアの子に似てんだよね〜顔がさぁ」
そう言ってけらけら笑った。
からかわれてる。
なんか体格も全然違うし…怖い
「あの、僕は男だし…その…失礼します。」
そう言ってくるっと来た道を戻ろうとした。
ガシッ
「ねぇちょっとお兄さんに写メ撮らせてよ」
両腕を掴まれた。
痛いなぁ。
「なんで…」
「え〜そりゃあ…おかずにするため?」
またゲラゲラ笑ってる。
「いいじゃん、ほら男なんだしさ〜ちょっとくらい胸元のボタン開けて写メ撮るくらいしてよ♪お兄さんの夜のお楽しみにするからさぁ♪」
なに言ってんの…
胸元に指がかかる。
本当にそんな事させるの?
「やっやめてくださいよ!!お断りしますっ嫌だっ」
三年生の顔つきがかわった。
「んだてめぇ先輩命令だぞー」
両腕…びくともしない…
気持ち悪い。怖い。何されるの…
自然と涙が溢れた。
「かわいーぃ♪泣いちゃった♪興奮しちゃうじゃーん」
男達は壁に僕を押し付けた。
条…
『尋の両腕を押さえつけるのなんて簡単だよ。』
条…本当に僕は弱いね。
なんで君の顔ばかり浮かぶの?
僕は殴られるの?
「じょうっ!!」
きずいたら叫んでいた。
「なぁに尋♪ちょーっと先輩方?誰の断りを得て俺の尋に手ぇだしてんのよ」
条が…きてくれた。
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