小説
F
「えっとね…僕は焼きそば食べようかなー」
割と遊んでお腹が空いた。
「尋はパラソルの下にいな。俺買ってくるよ。焼きそばと…飲み物は?」
「条、僕も行くから。パシりじゃないんだからそんな…」
今日の条はいつにも増して優しすぎる。
「でもなーちょっと混んでるし、尋少し唇が青いよ。やっぱ休んでくれてた方が俺は安心だな。」
確かに少し寒くなってきた。
昔からプールの授業では早めにタオルにくるまって休んでいるタイプだった。
「フラフラしちゃったら余計迷惑だね…ごめんね体力なくて。」
本当に何もできないなぁ僕は。
「なーに言ってんの。ベッドでは二回もできるじゃん♪たいしたもんだよー」
…
「じゃチョット行ってくるから大人しく体休めてなー」
…
甘い甘い笑顔を残し去っていく条。
…
「僕、ベッドで二回も何かしたっけ…?」
よく解らないのでスゴスゴとパラソルに戻った。
あれ…
パラソルに人がいる。
あのパラソルだったよね。
何か真っ黒に日焼けした、僕が苦手な感じの男の人たち。
うわわ…三人もいる。
嫌だなー
話しかけたくないなぁ。
ゲラゲラ笑い声がいかにもな…
う〜〜
「ん〜?そこの少年!!なに見てんの!!」
げー話しかけられたぁ…
「あ…の。」
「色白っ海きてんのに白っ」
気にしてるのに…
「そこ…僕と友人のパラソルなんで…」
「誰が決めたのぉ?証拠はぁー?」
やっぱそうくるか。
お話しにならない。
「てか少年、美少年だなぁーお兄さん滅多に見たことないわぁー」
そんな感じで絡まれたくない。
「連れ戻るまでお兄さん達のお友達になってよ♪」
「ほらほら、おいでー怖くないよー」
腕、グイグイ引っ張る。痛い…
「嫌だ…赤くなるんで離して」
「声ちっちゃっ。もっと声あげてみ?うらっ」
クイッと水着のゴムをひっぱった。
「なっ何すっ」
「あはははーけつ見えたー白いーっ」
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