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小説
F条side
これだから来たくなかった。

うっとうしく纏わりつく女の子たち。

尋と離れてしまった。


乾杯をした後に女の子たちが飲み物や食べ物に気を取られているうちに尋を探す。



人ごみの中にちょこんと黒髪の愛しい恋人がいた。


だが一緒にいるのは斉藤。


しかも何だか尋の様子がおかしい。


あいつ…っ



尋の手を掴んでトイレに連れ込みやがった。


頭がカーーッとしてそれからの事はよく覚えてない。


人ごみを強引に走り抜け、勢いでドアを蹴り倒した。


そこにあった光景は…斉藤が尋を抱き締めて、尋は目を腫らして泣いている。



すぐに尋をひったくり、俺は2人で店を出た。


道中、尋は下を向いたままトボトボ歩いていた。



尋のマンションに着いた。


ずっと沈黙していた尋に


「何で…泣いていたの…斉藤と何で…」

言ってるうちにムカムカしてきた。


「ご…めん。女の子たちに囲まれて、僕の隣に居ないのがショックで…」


俺のせいだ。
1人にした。

だから斉藤がちょっかい出したのか…


「ごめん尋。俺がついていたら…絶対触らせないのに。1人にしてごめん…っ」

チョィ…と手を掴んできた尋。

首を傾げて

「約束…覚えてる?一応…来てくれたし。何でもするよ?」


あぁ…尋にはやっぱ適わねぇ…。


気まずい雰囲気を払拭するために言ってくれたんだ。


「いや…俺のせいで嫌な思いさせたし…逆に俺が何でもしますよ♪」

尋は

「良いの?」

とフッと笑って


「お風呂一緒に入りたいな♪」



だって。


俺Jr!!
静かにしてろよ!!


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あきゅろす。
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