[携帯モード] [URL送信]

小説
E斎藤side
中嶋が泣きそうな顔していたかと思いきや…
なんとドリンクを一気飲みした。

ちなみにこれコスモポリタンというウオッカの入ってる酒。

見た目は可愛いけど度数は高いのがカクテル。


「中嶋?おーい…」


皆ガヤガヤとうるさく飲んでいて中嶋の異変に気づいてるのは俺だけ。



「……ふふっフワフワするぅーー!!」


満面の笑み。

頬は赤いし完全にアルコールがきいてしまったようだ。



「しゃいとうくん!!もっとぉー可愛い飲み物くらはーい!!」

呂律も回ってない。

でも楽しいようだ…

と思った瞬間


「ウゥッ…ヒグ…ゥッ」

泣き出した。

とりあえず皆に見られたら可哀相だからサッとトイレの個室に連れて行った。



「どうしたんだよぉ…なんかあった?」

中嶋はでっかい目をウルウルさせて見上げてくる。
今日はコンタクトなんだ。


可愛い…


やばい唇ばかりに目がいく。


「…悲しい…。でも…言えないろ。ありあとう…しゃいとうくん…」



華奢な肩を震わせてゴシゴシとまぶたをこする。


なんかこんな時にアレだけど…綺麗な鎖骨だな。

胸元だって女の子みたいに膨らんでるわけじゃあない。


のに綺麗で吸い込まれる。



こすってもこすっても止まらない涙。

意地らしくて


愛しくて


抱きしめた。


「にゃっ…しゃいとうくん??」



中嶋はかなり動揺してる。


俺も動揺している。


なぜこんな事っ


「ら…めだよぉ…誤解されちゃうぉ?はなし…」


「嫌だ。」



離したくなかった。

あちこちが細くて触り心地が良くて。


ドupで中嶋の顔を見た。


長いまつげに黒くてキラキラな瞳。


そして…桜色の唇。

少しの抵抗と困惑気味に見上げてくる中嶋の唇に唇を重ねようとした瞬間…



バアーーン!!


どんだけ怪力よ…



「なにしてんの?」


個室のドアをぶち壊した本人が訪ねる。


「綾瀬、ドア弁償だぞ?」



「何しようとした?」


もう鬼みたいな顔。

美形は怒っても美形なんだなー。



「べつに?泣き出した中嶋を介抱してただけ〜みんなに泣き顔見られたら中嶋可哀相じゃん?」


まぁ嘘はついてない。


「言っとくけど…尋に何かしようとしたらただじゃおかないからな…」



[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!