ちょっとだけ ほんとに、 たまに、 ときどきなんだけど。 家でバラエティ番組とか見ててあははははって笑ったあとにコマーシャルに入って「この後もまだまだ続きます」ってテロップガ流れて、ああ、もうすく終わるんだってテレビの世界から一気に現実に引きもどされた瞬間。とか。 私の隣にはもうあなたがいないんだって気付いてしまって、あなたの事を思い出してしまってそれからどんどん私のなかであなたが溢れていってギュウギュウになって、苦しくて、せつなくて、呼吸もできなくなって泣きそうになる。 もう一度あなたとやり直したいとかそういうのじゃなくて、ただ私はあなたに謝ってしまいたいだけなんだよ。 私があなたにしてしまった行為について 私があなたにしてあげられなかった行為について これは私自身の問題であなたに何かを期待してるわけじゃないんだけど、もちろんそんな事をいまさら謝られても迷惑だって事はわかってるし、私の大好きだったあなたの右手は今は別の誰かの手を握ってる事もわかってる。 だから私はどこにももっていけない「ごめんなさい」があふれてきてごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいって一人でポロポロ泣いたりするんだけどそれはどうしようもないことなんだよ。 どうしようもない事。 でもね。そんなのは本当に本当にときどきなんだよ。 外で食事をしたときとか。あなた以外の男の人の手を握ってしまった時だとか。ベッドの上で真っ暗な天井を見上げてる瞬間とか。 あなたは素敵な男の子だから幸せになるべきたし幸せになってほしいと思う。だから私みたいな不安定でめんどくさい女の子とは別れてよかったんだよ。 あなたはとても優しいし、おもしろいし、仕事もできるし、背広姿がとってもかっこいい。 だからまだうまくわすれられないんだよ。 うん。 ちょっとだけ。ね。 [前へ][次へ] [戻る] |