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カラクリ*ハート
*嫌なものはイヤ!!
そうこうしているうちに船は港に到着した。
「メイルちゃん、着いたよ。」
『ヤダ!中には入らない!!』
「メイル、ワシがついとるぞ。」
『うぅー。』

唸りながらも中に入るこの小さな女の子は、一体何に怯え、何を嫌がっているのか…

「センゴクさん、連れてきたぜ。」
「おぉ、ご苦労。一体どこに行ってたんだ?それと…君は。」
「いや〜メイルちゃんがこの子から離れなくって。」
「そうか…迷惑かけてすまんな。君はウォーターセブンの…。」
「…。」
「そろそろ時間だな…メイル、おいで。」
『ヒック……ヤ、ダ…。』
「センゴクさん、ワシもついて行ってもよろしいかのう。」
「……いいだろう。ついてきなさい。」
「いい子じゃ、もう泣くんじゃないぞ。」
『う、うん…。』

センゴクに連れられては来た場所は、沢山の機械や装置が置かれた部屋。メイルが嫌う理由も少しは分かった気がする。

「準備を…。」
「「「はい。」」」

ワシの元から離れるメイルの顔はもう泣いてはいなかった

「装置を起動させて下さい。」
「大丈夫だからね。」
『うん…。』
「シンクロ率64%…70…85、90…。」
『っ……うぅ。』
「センゴクさんコレは一体。」

バシュッ!!

「装置が壊れました!」
「やはりまだ改良が必要か…。」
「コード外して、その子をベッドへ!」

装置から外され、ベッドへ移されたメイルを見て直ぐに駆け寄った。

「メイル…大丈夫か?」
『うん……。』
「メイル、よく頑張ったな…。」
『カモメのおじちゃん…私、何か…変みたい。』
「どうした?」
『何か…体が、重い。』
「メイル、一体どうしたんじゃ?」

心配になってメイルに触れた時…

ポンッ!!

「な、なんじゃ?!」
『どうしたんじゃ?そんなに驚いて。』
「これは、機械とのシンクロは失敗しても人とのシンクロは可能なのか…。」
「センゴクさん一体どうなっとるんじゃ!?」

今目の前にいるのは先程の女の子ではなく、歳は17ぐらいの姿の少女がいた。

『カク、そんなに驚く事は無いじゃろ?センゴクさん…ご無沙汰じゃのう。』
「あぁ、久しぶりだな…結構大きくなったな。」

この出来事の後…
"カクと共にいた方が少女の為"と会議で話し合いが纏まり、センゴクさんの命令で彼女…もとい少女の教育係的な者となった。

************
(コレは長官に報告せねばのう。)
《カク、何をボーっとしとるのだ?》
(いや、何でもない。)

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あきゅろす。
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