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悪霊喰い
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「貴方が例のイケメン君?」

流歌の前で歩みを止めて流歌を見上げる。

「先生〜!!!生徒狙っちゃダメだよ〜!!!」
「あらぁ?誰が決めたの?」

女子生徒に言葉にからかい半分で返す。

「律のこと宜しくね」
「ぇ?」
「じゃあ鈴木君来たらよろしく伝えてね」

密かに流歌に囁くと、そう言いながら教室を後にした。

「今の誰?」

小首を傾げて誰とも無しに尋ねた。

「保健の川添先生、美人だよなぁ」
「何?望月先生狙い?」

男子生徒がからかい風に聞いた。

「ぇ…いや…今…」

その時教室のドアが開き、律が入って来た。

「良く堂々と入って来れるよな」

クラス中がざわめき始める中、流歌の隣の自分の席に素知らぬ顔で座った。

「…桂木…」
「気にする事はねぇよ、さっきのはアイツのが悪いだろ」

そっと名前を呼ぶと、クラスメイトの1人が流歌を止める。

「か…律!!!俺はお前と友達になりたい」

クラスメイトが止めるにも関わらず、律のすぐ傍で皆に聞こえる様に言った。

「お前に興味があるって言ったろ♪」

クラス中がざわめく中で流歌は律に向かって言うと律から小さく溜め息が漏れた。

「…気安く呼び捨てにしないで下さいと言いましたよね?」
「イ・ヤ、勝手に呼ばせてもらうよ」

流歌が不敵に笑いながら言った所でチャイムがなり、担任が入って来た。

「HRを始めるぞ」

生徒達はざわめきながらも各々の席についた。

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