[携帯モード] [URL送信]

●千年の孤独
2.千年の孤独
「…なぜ、とお尋ねしても…?」
地に膝を付いたまま漆黒の瞳が不思議そうに見上げてくる。
魔族にとっては力が全て。
他者を征服する事こそがその力を示す手段。
他者の名を奪うなどという好機を拒む紅蓮の思考が理解できない様子だ。
「…名をとってそれでどうなる?」
その視線に、魔族としての衿辞を傷付けられた怒りも臆したかと侮る色も見当たらないのが、紅蓮には少し意外だった。
「お前とそっちの雑魚共従えてお山の大将か?悪いがオレにはそんな趣味はねーよ」

[戻る]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!