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ホラー小説
ずれていく日常 中編U


作 天海千風




私と仲のいい友達たちが私と九鈴に言う。

「あなた…美羽に何をしたの?」

九鈴はすました顔をして教科書をトントンと揃えている。まるでこう言われていることを知っているのようだ。

九鈴が

「美羽が…死んだ?」

友達がぎょっとした顔をして

「違うわ!美羽は今入院中よ!」

私が

「何で?入院中?」

「あんた知らないの?」

友達は説明してくれた。



昨日…美羽は青ざめた顔をして家に戻った。

いつもはおやつを食べて勉強をするのに今日はずっと布団に閉じこもってガタガタ震えていたという。


夜ご飯のときには降りてきたが、水の入ったコップを近くに置くと美羽はイヤー!と悲鳴をあげたと言う。

泣く泣く美羽をお母さんはなだめながらお風呂に入れさせた。

美羽は泣きながらここから出してといっていた。


突然美羽の嫌がる声がやんだ。




お母さんは変に思いお風呂を覗いた。

そこには美羽が血を吐いて倒れていた。

美羽を病院に連れていくとすぐさま入院といわれたらしい。









「マジ?」

九鈴は

「…多分水の入ったコップに髪の毛がうじゃうじゃと入っていたんじゃない?あの水沫餓鬼のターゲットは美羽ね。どうなることやら…」



そういうと九鈴はすたすたと階段をあがっていった。



家に帰ると水の入ったコップを試しにテーブルに置いた。


見えるのは綺麗な波紋を出す泉を連想させる水。
命を生み出し、逆にも死なせる水。

そういうことを考えて見ていると突如綺麗な水のなかに汚いゴミがぶわっと出てきた。

錯覚かな?


優は目を擦ってもう一度見た。

もう一度見る水は汚いゴミがなくなっていた。


???????



優は疲れたので寝ようとしてベッドに直行した。





―――――――――――
3日後

美羽が戻ってきた。

逆に九鈴がいなくなった。


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