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時の戦士
時の戦士 8



ドミトリーはナナリーがいたことに驚きや戸惑いを隠せなかった。


更に水の精霊はドミトリーを指差して


「ララミー様を撃ったあなた!お詫びとしてナナリー様を説得して前のような綺麗なお姉様に戻らせなさい。これがララミー様の命令です。」


ドミトリーはめんどくさい顔をしてアレンに小声でボソッと呟いた。

「オレさ、城を出発するとき男にしか興味ないと言っただろ?あれは違う。お前を騙すため。」

「え?」

「ほんまはララミーのような女がタイプなんだよ。」

そういうとドミトリーはにっこりとして水の精霊のところに体の向きを向けて

「わかりました!ナナリー様のおられる泉は何処ですか?」

水の精霊は嬉しいそぶりを見せずに無表情のまま

「オギー沼の近くにあります。それしか分からないのです。」


オギー沼…最初の目的地だ。

ジェラルドがもうオギー沼にいないことが分かってもう行かないと思ってた。

それが行くことになった。

アレンは精霊から皮の水筒を受け取るとそれにたぷたぷと水を入れた。

精霊が口を開いた。

「その水は飲むと水の神のご加護を受けられます。万一の場合何かが起こります。」

そういうと精霊はにこっとしてぽとりと水の色をした宝玉になった。

泉の底から声が響く。

ララミーだ。




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