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希菜の恋
希菜の恋 6


希菜と悠基と付き合って……

翌日…

おそろいで学校に行くと、

「未来の夫婦さんよ、結婚は誘ってよな」

男子たちはからっていた。


女子たちはみんなの悠基を希菜にとられて希菜を恨んでいる。

「希菜ってブスなのになんでよ」

「ムカつく」


その時はいつも悠基が助けてくれる。

「悪口を言う人は嫌いだぜ」

私を抱きしめていた。

「何で希菜なの…!?」

「何でって…好きなんだから」


悠基の言葉に女子たちはしぶしぶと行っていた。

「…悠基…離して…苦しい」

「あっごめん」

すぐに手を離した。



チャイムが鳴ってみんなが席に座ると知らない人がやってきた。

「先生は産休のため、しばらく私がここの担任になります。皆さん、よろしくね」

髪はクリーム色で腰まであってにおいも花みたいだ。清純な人だった。

「あっ私は名島 綾です。気楽に綾と呼んでね」


きれいな人…男子たちはモテていた。

「いくつですかぁー?」

「内緒よ」

「好きなタイプは?」

男子たちは質問攻めをしていた。

「……………」

悠基はただ綾を見ていた。


「悠基?」

希菜が悠基にかけると
「あっ…なんでもない」

悠基と希菜がおしゃべりをすると綾も悠基を見ていた。

「……悠基…」

小さな声でつぶやいた。


過去、悠基と綾の関係に何かあったのか…?


一校時は英語。
また綾が出てきた。
綾は英語の先生だった。

「どこまで進んでいるのかな?」

綾がみんなに聞くと希菜は

「名島先生、62ページまでやりました」

「あら希菜さんね。ありがとう。奇跡の子だと聞いているんだけど…実力をみてもらいたいわ」

「……何をすれば?」

「ちょっと黒板にこの題に合わせて英文をかいてみて。みんなにもやってもらうわよ」

綾はプリントをみんなに配った。

題名
「恋人」

「ちょ、ちょっと!なにこれ!?」

「……好きな人でもOKよ」

「そういう意味じゃなくてぇー」

「はい、始めて」


希菜は悠基のことを思いながら書いた。

「……みんな終わった?まずは希菜さんからね」

「………I love you
英語の訳
私はあなたを愛します
これからも永遠の恋人になりますように
ただ愛されるだけが私の幸せである
もしもあなたが消えれば私はすでに消えているかもしれない


「……素晴らしいわね、次は……悠基さんにお願いしても?」

「………俺?」

「…いいけど」


悠基が立って希菜をチラッと見て発表した

「訳
俺は中学生頃、ある女を初めて本気に好きになった
女も俺のことが好きだった
その時はとてもうれしかった
その時……一瞬だけだった
その女はもうすでに男がいた
あっさり別れようと言われてもう嫌になった

もう嫌になった頃、別の女に会った
その女は元カノと全然違っていた
普通の子じゃなかった
でもすぐに好きになった
今でも付き合っている
あの女はもう忘れた
あんな女を好きになったんだろう





悠基が綾を見ると、綾は逃げるように無視した。

「では次………」


綾が勉強を進むと、悠基は立って、すぐ教室を去った。

「悠基!?先生、連れに行きます!」

希菜も席を外し、悠基を探した。


「悠基…」




希菜はまだ悠基を探していた。
図書室…体育館…倉庫……
いくらでも探しても、悠基はいなかった。
最後は屋上だけ。

階段を上ってドアを開けようとすると、向こうから歌声が聞こえた。
失恋したみたいな悲しい歌声だった。


「あなたに〜恋したのが〜バカだった〜」

「………」

希菜は我慢出来ず、ドアを開けた。

「悠基…」

「希菜!いたのか」

希菜は思いっきりあのことを悠基に聞いた。

「昔、悠基と名島先生との関係、何かあったの…?」

「………禁断の恋」

悠基はそれだけ言って出てしまった。

「禁断の恋……?」

希菜は分からないまま、教室に戻った。




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