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希菜の恋
希菜の恋 3

希菜はどうやって脱出したんだろうか。どんな方法で………?


その答えは…


「これなら…!」

希菜はダンボール箱と竹馬とガムテープをみつけた。窓はちょっと小さいが、抜けるのは問題なし。

希菜は、ダンボール箱を強くするために、何回も重ねて、竹馬をはしごみたいようにガムテープでとめた。

腐った木をたくさん重ね、竹馬と竹馬の間に足元を支える所にガムテープでとめた。


「私の体重は…ちょっと軽めだから大丈夫……」

もしかしたら折れるかもしれないと思った。でも脱出しないと私の命が危ない。

私はそれだけしか思わなかった。


跳び箱のように飛び、ささっと竹馬を登り、窓を強く叩いた。窓が割れ、希菜は飛び出した。


多少の汚れはあるが、仕方なく、教室に戻り、今この状態である。



『くそ…っ!』

まだ悔しがっている女子達だった。

「ねぇ、なんで遅れたの?」

「……転んだの。私はドジっ子だから」


そう答えると、先生が

「希菜、答えてみろ」

「…Dです」

「理由は?」

「理由は…………だからです」

「よろしい」


希菜が座ると悠基はずっと希菜を見つめていた。


「……?どうしたの?」

「…やっぱ血出てる。休憩、保健室に行くぜ」

「いや…そんなケガ、大丈夫だよ」

「大丈夫わけじゃない!お前は女子だろ!」


悠基から私に注意された。
普通の女子として、ドキドキした…。
怒鳴られるだけでも、ドキュッとしてしまうものなのか……。



キンコカーン…

授業の終了チャイムが鳴った。
悠基は希菜を保健室に連れられた。


「あら?悠基、久しぶりじゃないの」

「うるせぇよ、早く診せろよ」

「希菜?奇跡の希菜ね。あっ悠基は出ていらっしゃいよ」

「ちっ」

悠基は外に出た。悠基が外に出るまでずっと見つめていた。


「希菜?あっ悠基に恋しているのね」

「違いますっ!私は奇跡の希菜…!」

「まあまあ…リラックスしなさい」


希菜の肩をポンポンと軽く叩くと、なぜか落ち着けた。

「悠基…珍しいわね。悠基が女子をここに連れるのはあなたが初めて」

「えっ……?」

「あと、悠基はね、サボるために毎日ここに来るんだけど、あなたが入ってから来なかったわ」


希菜はよく分からなかった。悠基が…私のために……?


「もしかしたら悠基はあなたのことが好きかもね」

微笑していた先生だった。
先生の言葉に私はさらにドキドキしてくれた。



「終わった?」

悠基がドアを開けると、悠基は真っ赤になった。
なぜなら、希菜は上半身脱いでいるからだ。


「ごめん!」

すぐに出た。



しばらくすると希菜は出た。

「悠基…」

またあのことを思い出すと恥ずかしくなる。


「本当にごめんっ!」



次の日も…
次の日も…

あまり話していないし、あまり見ない…

なんか避けている……?


なんか寂しくなった。


次の日は絶対聞くと思い、悠基の所に行った。

「なんだよ…」

また間を置こうとしていた。

「なんで避けるんですか…!?」

つい涙がこぼしてしまった。
悠基の友達は

「あぁー泣かしたー」

悠基をからかった。


「違うって…!」

「なんで……っ」

奇跡の子と言われているのに、普通の女の子になってしまうんだな、私は……


「だから…!体を見て…っ///」

悠基は真っ赤になっていた。

「本当にごめんな…っ///」


ただそれだけ……?私の体を見てしまっただけで避けていたの…?

プッと笑ってしまった。それだけで避けて…謝ったり……。嬉しくなった。



「なんで笑うんだよ…!」

「……仲直りした?悠基…珍しいね。めったに謝らないのに」

「えっ」

また希菜はキョトンと驚いた。
なんか私に会ってから悠基は代わった…?代わっていくんだ……




「……………」

希菜と悠基の姿をずっと見ている女の子がいた。

その女の子が秘密の部屋みたいな部屋に入った。
誰かがいて…女の子は土手座をし、


「悠乃様(ゆうの)」

「何か用?」


女の子が悠乃という女の子の耳に小さな声で話した。

「………悠基が?あの悠基が…謝った…?しかも転校生の…女の子に?」

「はい」

「ふざけないで!!」

女の子を思いっきり叩いた。


「悠乃様……」

「ふざけないでよ…!私に一度も謝らなかったのに…!なんでその女の子にっ」

ガラスを割った……


希菜と悠基の関係に悪い雰囲気が出そうになった。




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あきゅろす。
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