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希菜の恋
希菜の恋 20



「何で怖いの?答えて」

希菜は少しだけ目を開けた。

「私は弱いから…」

その言葉を希美に伝えた後、そのまま眠ろうとした。
眠ろうとすると、希美にぶたれた。


「起きなさい!!
過去は関係ないでしょう。人間は過去より未来を見て向かうものよ…」

「だから?何をいいたいのよ?
私と貴女は違うわ」


布団で泣きそうな顔を隠した。

「…変わらなければ前に向かえないわよ。
悠基さんが怖いなら別れれば?」

お見舞い花をテーブルに置いて去った。
















希菜は窓から開け、
花を投げた。

「うるさい…!!」

また布団の中で泣いた。





















希美が病室を出ると、悠基が待っていた。

「なんか中ですごい音がしたんだけど…」

「…何でもないわ。ただ姉妹ケンカしただけ」


悠基に何にも話さず、病院を出た。

「いつから、姉ちゃんが弱くなったんだろうね…
前は違っていたのに」















その後、
悠基はゆっくりドアを開けると、
姉妹ケンカの跡があちこち見えた。

「…起きたんだね」
「俺は嬉しいよ。希菜が起きてくれて」




「出てって…!!」

悠基の優しい言葉が反対に辛かった。
本当は悠基を信じたいのに。
何で信じる事が出来ないんだろう……



気持ちがかなり複雑になった。

「また来るね」

悠基は希菜の額に優しくキスした。

























ドアを閉める音が聞こえた。

ただ悠基が行っただけで、希菜は子供のように寂しがっていた。


「悠基……」

また明日会えるのに。
悠基と会う時間まで待ちきれなかった。


希菜はとっさ
に悠基を探した。

悠基はエレベーターに乗り、ドアが閉めようとすると…
希菜は1秒も早く走った。


…無事にエレベーターに乗れる事が出来た。



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