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私が愛した復讐の相手(ヒト)
04 キスの雨をおとそう
「誰も入らなくていい。」
駿介は取り巻きたちをドアの前に待機させ、部屋の中へ入った。

「嫌!!離して!!」
すみれはおびえながら駿介の腕から逃れようとする。さきほどのキスのせいで涙目になっている。足にもあまり力が入らなそうだった。
「すみれ。思い出話くらい付き合えよ。」
駿介は幸せそうに笑い、すみれを無理やりソファの上に座らせた。ソファといってもかなり大きな。
「あなたとする話なんてないもの!!」
すみれは駿介の腕から逃れようともがく。こんな計算じゃなかった。もっと計画を練ってれば!!
「すみれ。俺がやさしいうちに座っておけばいいものを。」
駿介の目つきが変わった、と同時に部屋の温度も一気に下がったような気がした。
「脅したって私は言うことなんて聞かないから!!」
すみれは震えながらにらみつけた。だけど、駿介にとっては痛くもかゆくもない。
「すみれ。」
駿介はすみれの顎を無理やりつかみ、むさぶるような濃厚なキスをした。
「!!」
その間にも駿介の手はすみれのスカートへと延びてくる。今日に限ってミニスカ(いつもだけど)なんてはいてくるんじゃなかった!!
「お願い…やめて…。」
すみれの瞳から涙がこぼれた。ここまで駿介が力を持っていたなんて知らなかった。だけど、それが駿介にはしゃくだった。
「なんだ??彼氏以外に抱かれるのはそんなに気分が悪いか??」
いつもならこんなことで心がかき乱されることはない。でも、すみれのことになると過激になる。
「そうじゃ…。」
「黙れ。」
すみれは嘘だと言おうとしたらそれは遮られ、代わりに声にならない悲鳴が部屋に響いた。

もう、長年の思いが止まらなかった。

「すみれ。愛してるって言え。」
駿介はすみれの耳元で囁いた。だけど、すみれはキッと駿介をにらみつけた。
「嫌…。あなたなんか嫌い…。」
すみれは震えて涙も出ていたが駿介はその口をむさぶるように奪った。


すみれはそのまま気絶していた。

前回もそうだがどうしてここまですれ違うのか。
すみれはどうして反抗しようとするのか。駿介はスカートしかまとっていない彼女の身体を見つめた。自分がつけた痣の数々。18歳のときのはもう消えているがまた新しく自分が刻んだ。それは抑えがたい欲望がかなったように快感を覚えていた。すみれの涙をそっとキスで受け止め、意識のないすみれにそっと毛布をかけた。
はっきり言ってこれから確かめないといけないことだらけだった。ケータイを取り出し、ある人物に電話をかけた。
「俺だ。至急、水川すみれについて調べてくれ。父はすべて知ってる。だから、調べてくれ。」
駿介はそれだけとばかりに電話を切り、衣服をまとった。
「すみれ。俺はずっとお前が好きだった。」
駿介はふとすみれの指にある指輪を見て、反応した。なぜなら、左手の薬指にあったからだ。取り上げようとしたらすみれは目が覚めたみたいでガバッと起き上った。
そして、体のだるさに顔をゆがませた。
「取り巻きの子にでも遊んでもらえばいいのに。どうして、私にかまうの??高校のときだけじゃ足りないっていうの??どこまで私をからかえば気が済むの??」
すみれは思い切り駿介をにらんだが駿介はそれさえもうれしく感じていた。
「すみれ。同窓会まで一緒に暮らそうぜ??」
それは有無を言わせない口調だったがすみれが口を開こうとするとキスされた。
「!!」
すみれは嫌というばかりに暴れようとしたが身体に力が入らなかった。


「すみれ。好きだぜ。」
駿介はすみれを毛布にくるませ、抱き上げた。
「まず、服を着ないとな。」
駿介は投げ捨てたあるすみれの衣服をとり、すみれをベッドの上に下ろした。
「っ!!」
すみれは反射的に逃げようとするが足に力が入らずぺたんと座りこんだ。
「俺からは逃げられない。」
駿介は一つ一つ丁寧にすみれに衣服を着せた。もちろん、キスの雨をおとしながら。



俺はお前が好きだから


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