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私が愛した復讐の相手(ヒト)
私の過去(すみれバージョン)
すみれ視点

私は学校には行っていなかった。
さびしかったけど、お母さんがその分お勉強もお料理も教えてくれたから。
なのに、今日帰ってきたお父さんとお母さんの様子がおかしかった。

「ねぇ、お父さん? どうしたの??」

私が聞いてもお父さんは青ざめた顔で私を抱きしめるだけだった。
お母さんは急いで私の正体がバレないように写真を一枚持たせると、あと写真は燃やしてしまった。

「お母さん!! それ大事な写真なのに!!」

私が泣きそうになりながらも怒鳴ると、お母さんは震える手で私を抱きしめた。

「ねぇ、お母さんまでどうしたの?」

私は親の空気を感じ、泣きそうになる。 すると、お母さんはそっと私の頭をなでた。

「お母さんたちのこと一切しゃべっちゃだめよ。 あなたの名前は水川 すみれ。 いいわね?」
お母さんの顔は今にも泣きそうだったけど、必死に笑顔を作っていた。
「? お母さん?」
私はお父さんにも抱きしめられた。

「どんなことがあってもすみれ。 すみれは私たちの娘だ。 愛する大切な娘だ」
お父さんは私を力強く抱きしめた後、玄関のほうへ行った。

お父さんのせっぱつまった声で来るぞ、とだけ最後に聞いた。

「すみれ。 逃げなさい」
お母さんは私のために窓を開けた。
日頃から木登りや、多少の護身術を習っていた。
まわりにはたくさん木がある。
「いやだよ!! お母さんたちは?? 一緒に逃げようよ!!」
まわりからせまる気配に私は怖くてでも声が出なくて、小さな声でしか言えなかった。

「すみれ。 私たちは行けないの。 さぁ、いきなさい!!」
お母さんは私を落とすように窓にまたがらせた。
玄関のカギがガチャガチャやられている。

「すみれ。 お前のことずっと見守っているよ」

「すみれ。 あなたは生きなさい。 うーんと幸せになりなさい」

窓から落ちる直前、お父さんとお母さんの最後の言葉だった。


急いで、森をかけて孤児院へ向かっていた。
途中、小さな気配を感じたけどかまっている暇なんてなかった。

大雨が降る。

大丈夫。 私、上手に涙を隠してみせる。

すみれは母に言われたとおり、感情を殺して孤児院の前に座った。

やっぱりだめだ…

涙が出ちゃうよ…

気配が近くに感じたので、私はそっちを見た。
きっと、私よりは大きいが子供だろう。
私の家からずっと追ってきたみたいだった。

許さない。
絶対に、お父さんとお母さんを殺したアイツらに復讐してやる!!

だから、私は強くなるよ
大切なものを守れる強い心を。

気配に向って口元だけ微笑むとすぐ気配は去った。

そのあと、孤児院で優しく育てられた。

私は水川 すみれ。

私は大丈夫。あの男を殺すためならどんなことでも糧にしてみせるから。

復讐、それが私の人生だった。
それが、私のすべてだった。
私の生きる糧だったの。


なのに??
どうして、あなたはそんなふうにほほ笑むの??

私たち、出会わなかったほうがよかったのかもしれない…
ううん、私はあなたに出会えたことを後悔しない。

だって、愛する心を取り戻せたのだから。

でも、これでさよならだよ。って言いたいのに私は彼を求めてしまう。

これは私が招いた弱さ、これは私が招いた誤算。
ねぇ、お母さん、お父さん。 私はどうしたらいい??
幸せなんていらないと思っていたのに。
どうしたらいいのか分からないよ。

だからお願い、力をかして。
覚悟を決める力を。
すみれ視点

私は学校には行っていなかった。
さびしかったけど、お母さんがその分お勉強もお料理も教えてくれたから。
なのに、今日帰ってきたお父さんとお母さんの様子がおかしかった。

「ねぇ、お父さん? どうしたの??」

私が聞いてもお父さんは青ざめた顔で私を抱きしめるだけだった。
お母さんは急いで私の正体がバレないように写真を一枚持たせると、あと写真は燃やしてしまった。

「お母さん!! それ大事な写真なのに!!」

私が泣きそうになりながらも怒鳴ると、お母さんは震える手で私を抱きしめた。

「ねぇ、お母さんまでどうしたの?」

私は親の空気を感じ、泣きそうになる。 すると、お母さんはそっと私の頭をなでた。

「お母さんたちのこと一切しゃべっちゃだめよ。 あなたの名前は水川 すみれ。 いいわね?」
お母さんの顔は今にも泣きそうだったけど、必死に笑顔を作っていた。
「? お母さん?」
私はお父さんにも抱きしめられた。

「どんなことがあってもすみれ。 すみれは私たちの娘だ。 愛する大切な娘だ」
お父さんは私を力強く抱きしめた後、玄関のほうへ行った。

お父さんのせっぱつまった声で来るぞ、とだけ最後に聞いた。

「すみれ。 逃げなさい」
お母さんは私のために窓を開けた。
日頃から木登りや、多少の護身術を習っていた。
まわりにはたくさん木がある。
「いやだよ!! お母さんたちは?? 一緒に逃げようよ!!」
まわりからせまる気配に私は怖くてでも声が出なくて、小さな声でしか言えなかった。

「すみれ。 私たちは行けないの。 さぁ、いきなさい!!」
お母さんは私を落とすように窓にまたがらせた。
玄関のカギがガチャガチャやられている。

「すみれ。 お前のことずっと見守っているよ」

「すみれ。 あなたは生きなさい。 うーんと幸せになりなさい」

窓から落ちる直前、お父さんとお母さんの最後の言葉だった。


急いで、森をかけて孤児院へ向かっていた。
途中、小さな気配を感じたけどかまっている暇なんてなかった。

大雨が降る。

大丈夫。 私、上手に涙を隠してみせる。

すみれは母に言われたとおり、感情を殺して孤児院の前に座った。

やっぱりだめだ…

涙が出ちゃうよ…

気配が近くに感じたので、私はそっちを見た。
きっと、私よりは大きいが子供だろう。
私の家からずっと追ってきたみたいだった。

許さない。
絶対に、お父さんとお母さんを殺したアイツらに復讐してやる!!

だから、私は強くなるよ
大切なものを守れる強い心を。

気配に向って口元だけ微笑むとすぐ気配は去った。

そのあと、孤児院で優しく育てられた。

私は水川 すみれ。

私は大丈夫。あの男を殺すためならどんなことでも糧にしてみせるから。

復讐、それが私の人生だった。
それが、私のすべてだった。
私の生きる糧だったの。


なのに??
どうして、あなたはそんなふうにほほ笑むの??

私たち、出会わなかったほうがよかったのかもしれない…
ううん、私はあなたに出会えたことを後悔しない。

だって、愛する心を取り戻せたのだから。

でも、これでさよならだよ。って言いたいのに私は彼を求めてしまう。

これは私が招いた弱さ、これは私が招いた誤算。
ねぇ、お母さん、お父さん。 私はどうしたらいい??
幸せなんていらないと思っていたのに。
どうしたらいいのか分からないよ。

だからお願い、力をかして。
覚悟を決める力を。




私が招いた誤算、それは愛

2009年3月23日 番外編初!!
まだまだ更新します!!(私は絶対にあなたを愛さないのほうもです!!)
また、こんな話を作ってほしい(連載)、こんな番外編が見たいなど募集しています!!
掲示板にでも、拍手にでもかいてください!!
お待ちしています!!

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