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私が愛した復讐の相手(ヒト)
01 この日
「私はあなたのような人が嫌いよ。」
すみれはエレベーターの中で駿介を睨んでいた。
睨んでいないと、身体が震えてしまいそうだったから。
彼は男だ、それを知ってるからこそ怖くてしょうがない。
私は思い通りになるわけにはいかない。

「本気で俺から逃れられるわけないだろ。」
駿介はニヤリと笑い、すみれを抱き寄せた。

やっと戻った。この華奢で小さく震える彼女。
愛しくてたまらない。
なのに、どうして指の間を通り抜けるように君はさるのだろうか。
俺はこんなにも愛してるのに。

どうして私はこの人に好かれてしまったのだろう。

好かれた??
うぬぼれないで

もう一人の私が低い声で言う。
あなたは何のために生きてきたの??
楽な道を選びたくて??

すみれの瞳にまた強い光が宿った。
「放して!!」
すみれは駿介を振り払おうとすると、顎をつかまれキスをされた。
最初は触れるだけなのに、どんどん深くなってくる。
「ん!!」
すみれは胸を叩いて離れようとするけど、その手まで取られてキスされ続ける。
息ができなくて、苦しい。
すみれの口元に唾液が垂れた。
気絶する一歩手前で駿介はすみれの腰を支え、唇を放した。

すみれの瞳は涙で潤んでいる。
「私はあなたのコレクションじゃないわ!!どうして??高校の時だけじゃたりないの!?どこまで私を壊すの!?」
すみれはふらつきながらも駿介をにらみつけた。
だけど、涙目でどちらともの唾液でぬれてるすみれの唇に目を奪われて駿介の身体はすでに熱くなっていた。
「すみれ。俺はお前を愛してる。」
駿介は逃げようとするすみれの肩を抱きながら、ホテルの一室に入った。


すみれの顔は真っ青になっていた。
「私、帰る。明日は同窓会よ。何を考えてこんなことしてるの。」
すみれは震えながらもドアへ向かうが後ろから抱きしめられて動けない。
「俺はお前と一緒にいたい。たとえ、お前が嫌がっても俺はお前を閉じ込める。俺の腕の中にな。」
駿介はすみれの首にキスマークを残した。
すみれは震えながら駿介を振り払った。
「あなたなんて嫌いなのよ!!」
すみれは泣きながら怒鳴ると、駿介の腕から逃れドアから出て行った。
「すみれ!!」
駿介もあわてて後を追いかけた。




お前は俺のものだから



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あきゅろす。
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