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デート・ア・ライブ【魔を滅する転生逢】っぽい噺――鳶一折紙はアンドロメダとなる?
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 カンピオーネ。

 それは神を弑逆した者。

 カンピオーネ。

 それは奇跡の簒奪者。

 カンピオーネ。

 それは異常な体質者。

 ユート・スプリングフィールド――若しくは緒方優斗はカンピオーネである。

 本来ならばその世界にて神を弑逆しなければならなかったが、その理由が弑逆した神の神氣を用いて転生の儀式を行う為。

 逆説的に初めから神氣を持つなら、弑逆していなくてもカンピオーネへの転生儀式は行えるという事。

 ユートの上司である女神――高町なのはの旦那様、日乃森シオンが儀式の術者たる真の神パンドラと交渉をして、ユートの中に在る神氣を用いてカンピオーネにしてくれるよう頼んだ。

 その結果、ユートは世界を渡ったその時にパンドラからカンピオーネへ転生をさせられ、初めて出逢った少女――万里谷裕理という媛巫女と縁を結ぶ。

 カンピオーネ。

 神殺し、羅刹の君、ラクシャーサ、堕天使、羅刹王などの異名を持つ存在。

 ユートがカンピオーネになった時点で、その人数は本人を含めて八人が居た。

 ユートは八番目である。

 元々、ユートは神を斃す度に相手の神氣を喰らい、何に使えるかも判らない侭に溜め込んでいた訳だが、漸く【神の権能】という形で力へと換わったのだ。

 また、それ以外にも此方の世界で【まつろわぬ神】を弑逆した為、権能の数は殺した柱だけ増えてたし、殺さないまでも神氣を得て増えたケースもある。

 【まつろわぬアーサー】や【まつろわぬアテナ】、【まつろわぬペルセウス】に【まつろわぬ鈴鹿御前】などを弑逆、或いは話し合いで権能を増やした。

 とはいえ、二度ばかりを彼方側で使ってみたのだが……【まつろわぬペルセウス】から得た権能はちょっとアレなもので、妄りには使えないかな? などと思った割には結構な回数を使っていたりする。

 今回もそうだった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 ユートが新しい世界へと辿り着いた際、多少なりと空間が歪むのは仕方ない。

 そうしないと空間の壁を越えられないから。

 ちょっとした歪みが出来るだけであり、別に誰かに迷惑を掛ける訳でも無い。

 実際にユートが世界を越えて渡った時、誰かが困った話など聞かないのだから間違いない。

 だというのに……

「何で攻撃されてんだ?」

 レオタードっぽい服に、剣やミサイルみたく装備品を身体に装着した少女達、それに襲われていた。

 特に白いミドルショートな髪の毛、綺麗な白い肌に青い瞳の少女からは何かしら執念というか、寧ろ怨念染みたものを感じる。

 来たばかりの世界だし、他者から怨まれている筈も無いのだが……

 勿論、今までに渡り≠した世界で敵対した相手やその仲間、或いは親族みたいなのからは憎まれているのだろうけど。

「チッ! 面倒な……」

 舌打ちしてしまう。

 何故に攻撃をされているのか? その理由が理解出来ないからにはまさか行き成り殺害に及ぶ訳にもいかないだろうし、本当に面倒な相手であった。

 尚、ユートはフェミニストではないから『女を攻撃は出来ない』など、敵対者を相手に世迷い言を言ったりはしない。

 敵対するなら老若男女を問わずに叩き潰す!

 実際、ユートはアーウェルンクス六号や他にも女性型だった使徒と呼ばれていた人形を、情け容赦も無く叩き伏せていた。

 他にも【まつろわぬアテナ】とて、闘うのは気が進まない――アテナの聖闘士だから――とはいえやはり闘って打ちのめしている。

 敵対者でないとはいえ、
試合――レーティング・ゲームで相手の支取蒼那の腹をぶん殴る暴挙にも、平然と出ていたし。

 味方であれば充分に優しいが、敵対者ならば決して赦しは与えない。

 勿論、敗けを認めたならその限りでもないが……

 それが美女美少女だか、醜女だかは全く無関係。

 故にこそ!

「大概にしろっっ!」

 意味も解らないのに攻撃をされて怒らない筈もなかったであろうし、反撃だってしない訳がないのだ。

 跳び上がったユートは、白い武装少女に向けて拳の一撃を見舞う。

 パリン!

 まるで何処かの光子力なバリアの如く、何かが展開されていたであろう壁? らしきが割れてしまった。

「っ!?」

 驚愕の表情となる少女、まるで有り得ないモノを視たといった風情で。

「わ、私の随意領域(テリトリー)を!?」

「随分と御自慢のフィールドだったみたいだけどね、あんな硝子みたいなモンで僕の一撃を防げるとでも? 甘く見られたもんだ」

「くっ!」

 剣だろう、それで突きを放ってくる少女であるが、こんな素人に毛が生えた様な剣法、確かな剣術を学んだユートからすれば下手なチャンバラに等しい。

 目を閉じていても躱せる程度でしかなかった。

 勢いしかないのだ。

 弱い相手なら勢いだけでも何とかなるのだろうが、きちんと極めた強者に通用する程に戦いは甘くない。

 バキン!

 光を湛えた剣が砕ける。

「そんな!?」

 今までにも精霊を相手に何度か戦ってきたのだが、装備品が敢えなく破壊されるなど無かった事。

 今回の相手はそれを事も無げにやったのである。

 ガッ!

「うぐっ!」

 喉を掴まれて息が詰まる少女は、ジタバタと腕や脚で攻撃してみるが全く歯がたたずに息だけが苦しくなる一方であり、思考もボヤけて力も抜けていく。

 グルン! 意識が飛んだ瞬間……

 プシャーッ!

 膀胱に溜まっていたモノが吹き出し、太股を伝って零れ落ちる温かな水分。

 ポタポタと地面……破壊されたアスファルトに落とし濡らしてしまった。

 ゴキュッ! 変な音と共に首が有り得ない方角へと曲がる……前に止める。

「殺すのは勿体無いか?」

 一方的な攻撃を受けはしたけど、顔は美少女だから殺すより寧ろ……

 おっぱいは小さい。

 意識の無い少女を地面に降ろし、ユートは聖句を唱え始めた。

「我は東方より来たりし者也て闇を祓う燦然と耀ける存在。照らし出す曙光にて竜蛇を暴き、我は汝を妃として迎えよう」

 チュ……

 上半身を抱き上げると、自らの唇を少女の穢れ無き薄桃色な唇に重ねた。

「【闇を祓いて娶る美姫(プリンセス・アンドロメダ)】……」

 耀きが少女を包み込み、それが少女の中へ。

 嘗て【まつろわぬペルセウス】を斃して得た権能、それこそが【闇を祓いて娶る美姫(プリンセス・アンドロメダ)】である。

 ペルセウス・アンドロメダ型神話というのが存在しているが、これは怪物を斃して女の子を手に入れるというタイプだ。

 日本の建速須佐之男命の八岐大蛇退治、これも同じ系統の神話とされており、喰われる筈だった奇稲田姫を彼が救って後に結婚をしたというのが通説だ。

 これの肝は、【カンピオーネ!】世界に於ける説明では『ペルセウスに救われた姫こそが竜蛇の怪物』だったという事。

 怪物とは美しき姫その人であり、斃してまつろわされた怪物を娶る事こそ肝要であるという話だ。

 ユートはペルセウスを討って簒奪した権能により、勝負して勝ったら相手方の女の子をモノにしてしまう事を可能とした。

 まあ、優先順位が最上位になるだけだが……

 初めて使ったのは白の姫とその騎士に対して。

 果たして、彼女らは執着していた存在よりユートを優先する様になった。

「……う」

 少女が目を覚ます。

「気が付いたみたいだな」

「私は……」

「先頃、僕を精霊だとか叫びながら攻撃してきた」

「……ああ」

 思い出したらしい。

「名前は?」

「折紙。鳶一折紙」

「所属は?」

「陸上自衛隊AST」

「AST?」

「Anti Spirit Team――アンチ・スピリット・チーム……という意味」

「成程、たがらASTか。その装備は?」

「アンダーはワイヤリング・スーツ。上はCRユニットと呼ばれる現代の魔導師とされるAST装備」

「ふむ……」

 どうやら科学技術を以て魔法を再現するシステム、そう言いたいらしいと推測の域を出ないが理解する。

「装備の説明をしてくれ」

「CRユニットは【戦術顕現装置搭載ユニット(コンバット・リアライザユニット)】の略。防護服を兼ねた着用型接続装置【ワイヤリングスーツ】と武装が、小型のデバイスに搭載されている。これを起動したら瞬間的に装着可能。貴方に破壊されたけど、ワイヤリングスーツを身に付けたら基礎顕現装置で【随意領域(テリトリー)】を展開する事が出来る」

「あの結界の事か……」

 ユートにとっては可成り脆かった。

 だがあの驚き様を見るに恐らく、彼女的には自慢のバリアだったのだろう。

 パリンと割れたけど。

「だいたい判った。それで精霊ってのは?」

「? 知らない?」

「知らんな」

 コテンと首を傾げるが、ユートは彼女が言う精霊は恐らく知らない。

 ユートが精霊で思い浮かべるのは、そもそも人の世に軽々しく顕現しないし、然し普遍する存在。

 だが、あの装備で戦うのなら明らかに別モノだ。

「精霊とは約三〇年前に、ユーラシア大陸で初めての確認がされた化物。隣界に棲み空間震を起こして世界に顕れる。それによって、世界は破壊されてしまう」

「……」

 聞く限りならば悪いのは精霊だけど、やはり精霊側の話も聞きたい処だ。

「聞きたい事は取り敢えず以上だ。ならワイヤリングスーツとやらを脱いで……デバイスとかを渡して貰えないか?」

「判った」

 あっさりと顕現させていたワイヤリングスーツを仕舞うと、小型のデバイスというのを手渡してきた。

 マッパとなって。

「……」

 本当に――しかも躊躇いも無くやるとは?

 CRユニットは取り敢えず完全な代物が一基、欲しかったから求めたが……

(試してみるか?)

 ユートは言う。

「じゃあ次に座ってから、脚をM字開脚させて大切な部位を指で開け」

「了解した」

 大真面目な顔で頷いて、言われた通りに……

 クパァ。

 指で秘裂の部分を開いて魅せた。

「どう?」

「ん、良いんじゃないか」

「そう。それは良かった」

 ユートの権能――【闇を祓いて娶る美姫(プリンセス・アンドロメダ)】は、決して従順になるモノでは有り得ない。

 言われたからと必ずしも従ったりはしないものなのだが、今の少女は一瞬刹那の躊躇いすら無く言われた侭にエロティカルな要求を飲んで受け容れた。

 そして実行したのだ。

 ユートが本当にヤりたいだけの男なら、この時点で……より前で鳶一の初めては喪われていたろう。

 それぐらいに従順。

「恥ずかしくないのか?」

「貴方に視られて恥ずかしいとは思わない」

「好きな相手(おとこ)とか居ないのか?」

「……」

 意味深に黙り……

「居ない訳じゃない」

 そう呟く。

「だけど、私には殺るべき事があるから。それをする為に貴方の傍に居たい……それの為なら私は貴方に全てを支払う」

 力を望み対価を支払う、それは確かにユートが普段から言っている事であり、理としては決して間違ってはいないだろう。

「力を望む理由は?」

「私のお父さんとお母さんは精霊に殺された。あの、炎の力を使う精霊に……」

 強い憎しみ。

「復讐か。まあ、解り易い理由で何よりだ。力を得る手段はあるよ、しかも比較的簡単に」

「……本当?」

「勿論、相応に喪うモノもある訳だけどね」

「喪うモノ?」

「処女」

「判った、挿入(い)れて」

 またもや躊躇いが全く無く言う鳶一折紙。

「まず、その状態だと挿入(い)れ難いな。指で弄ってから愛液で性器を濡らせ。それと同時に僕のモノを口と舌を使って勃たせろ」

「理解した、すぐにする」

 本気でヤり始めた。

 溜息を吐きつつ結界を張って誰も来ない様にする。

「本当に良いんだな?」

「良い」

「ヤったからって行き成り精霊を殺れる訳じゃなく、飽く迄も切っ掛けを与えるに過ぎないぞ?」

「構わない」

 ヤれば強くなるとは――閃姫契約である。

 仮閃姫契約や半閃姫契約ではメリットも少ないが、真の契約を結ぶんだら様々な特典が付く。

 身体及び能力の底上げはそんな特典の一つ。

 鳶一は可成り拙い舐め方でユートのモノをしゃぶりながら、自らの秘裂に指を這わせて昂らせていく。

 とはいえ所詮は初心者、舐め方が余りに下手くそでちょっと気持ち良くなれていないし、本人も適当に指を這わせているから昂らないのか濡れない。

 まあ、それでも女の子の舌が先の敏感な部位に触れているからか、取り敢えず大きくなってはいた。

「ごめんなさい。ちっとも上手く出来ないから……」

「初めてならこんなもんだろうね」

 行き成りプロの娼婦並のテクニックなぞ、最初ったから期待はしてなかった。

「一応、勃起はしたんだ。後は折紙が濡れていれば……問題無い」

 ピッ!

 右手の人差し指で鳶一の額に触れる。

 ガクガク!

 途端に鳶一は真っ赤な顔になり、マッパな白い肢体を痙攣させながら股間からビチャビチャと大量の愛液を溢し始める。

「な、何? これは……」

 見た目に苦しそうだが、今の鳶一はお腹の奥から止めどなく出てくる感覚――オーガズムに酔っていた。

「これは幻朧拳のちょっとした応用だ」

「げ、んろう……けん?」

「人間の全ては脳内物質により決まる。感情も感覚も脳内物質が分泌されるから顕れるんだ。喜びも怒りも哀しみも楽しみもそうで、傷みも気持ち良さも全てが分泌される脳内物質が司ると云える。幻朧拳とは脳に刺激を与えて特殊な脳内物質を分泌させ、記憶の想起などを促して幻覚を見せるという技。ならば上手い事脳内物質を操ればこうして脳に命令を下せる筈」

 ユートがやったのはつまる話が、女性がセ○クスでイッた際の感覚を脳内物質で与えたという事。

 例えばつねられると痛い訳だが、つねられた瞬間に神経を通じて『つねられた』という情報が瞬時に脳へ伝えられ、脳はそれにより『痛い』という命令を脳内物質を以て送り返す。

 その刹那の遣り取りで、『つねられて痛い』という感覚が形成されるのだ。

 鳶一にユートが与えたのは当然ながら快楽。

 触れてもいないのに痛烈に感じらる快感が、彼女の中に肉の悦びを感じさせ、こうして準備万端≠ノ整えさせた。

「――アッ!」

 この日この時この瞬間、鳶一折紙は処女を永遠に喪ったのである。

 同時に閃姫契約も成された為に、契約上から様々な恩恵を獲る事となった。

 その後、ユートも存分に愉しんでから住処をどうするかと考えたら、鳶一折紙が自身の塒を提供すると言ってくる。

 丁度良かったからユートは提案に乗った。

 そして来禅高校へ編入、ユートは原典を識らないが【デート・ア・ライブ】の原作が始まった。


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