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現世乱武小説
 孟徳社長の陰謀(三國)


大手スーパー、スーパーモートクの社長たる曹操。
全国に浸透したスーパーモートクであったが、どうも近頃、一部地域より広域に進出しようとするスーパーの影を気にしていた。
その悩みを専務である夏侯惇に打ち明けると、隻眼の男はああと頷いた。


惇「俺も聞いたことがある。あれだろう、アットホームなスーパーとかいうのを売りにしてる…」

操「うむ。ウキウキマート ソンゴーだ。南で勢力拡大を謀っているらしい」

惇「まぁ確かに南はうちも手薄だったからな。付け込まれても仕方あるまい」

操「ぬぅ…」

惇「どうした?お前が気にするほどの相手でもないだろう」

操「……」

惇「孟徳?……そんなに気になるなら俺が――」

操「そうかそうか行ってくれるのか夏侯惇よ!!」

惇「―…え、」

操「いやさすがは専務取締役。わしの願いを叶えに自ら赴こうとは流石よな」

惇「……。…まあ、構わんが」

操「というわけでコレをやろう」

惇「? なんだこの紙切れは」

操「いいから読め。おぬしのためにわしが用意したものだ。違う者らを連れてこられても困る」

惇「連れてくる?めぼしい奴でもい…………………」

操「どうした。まさか読めぬわけではあるまい」

惇「…孟徳。」

操「なんだ」

惇「……お前は俺に誘拐犯にでもなってほしいのか」

操「何故そうなる。わしはまっとうに生きてほしいと常に願っておるぞ」

惇「よく言うわ!大喬、小喬といえば今CMに出ているソンゴーの小娘どものことだろうが!そいつらを連れてくることを誘拐以外になんというっ」

操「無理矢理連れてくれば誘拐と勘違いされるかもしれぬ。それを阻止するために夏侯惇、おぬしが行くのだ」

惇「…俺に何を期待しているかは知らんが、高望みはせんことだ」

操「なに、簡単なことよ。少しばかりニ喬をたぶらかしてその気にさせてくれれば万事問題ない」

惇「待て待て待て待て待て。誰が誰をたぶらかすだと?まさか俺じゃないだろうな」

操「嫌か」

惇「嫌かいいか以前にだ。できるかそんなことっ」

操「キャラの心配なら不要だ。今更おぬしは変態以外の何者にもなれまい」

惇「わけが判らん!!俺がいつ変態になった!とにかく俺はやらんぞ。事前にメモまで用意しおって…」

操「適任だと思ったからこそよ」

惇「女の扱いならお前のほうが巧いだろう。それが嫌なら息子にでも頼むんだな」

操「…夏侯惇、なにか悪いものでも食ったか」

惇「……何故そうなる」

操「夏侯惇はわしには甘いはず。このような事態本来有り得ぬ。妙なものを口にしたか別人か…」

惇「…そんな探るような目で見るな。俺はお前に甘くした覚えも、変なものを食った覚えもない……って、何をしている!」

操「む?なに、だと?真におぬしが夏侯惇か調べてやろうと思ってな」

惇「だからといって脱がすな阿呆!はなさんかっ」

操「焦るということは…やはり貴様、夏侯惇ではないな」

惇「わけのわからん解釈をするなっ。いいから離れろ!」

操「…ほう。なればわしが化けの皮を剥いでやろう」

惇「よ、よせ孟徳っ…お前このあと会議だろうが!脱ーぐーなー!そして脱がすなっ服を着ろばかっ」

操「この筋肉の付き方……夏侯惇に似ておるな。ではこちらは…」

惇「聞けぇぇえ!!!」




夏侯惇の雄叫びは、建物全体を揺るがした。


果たして夏侯惇は曹操の願いを叶えることができるのか――!?

…続く?

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あきゅろす。
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