[携帯モード] [URL送信]

現世乱武小説
 安全第一(親+就/ss)


毛利さん家は地元でも有名な大きな家。
庭も広い昔ながらの日本家屋。
開放的な構造は日輪の恵みをたくさん受けられるが、同時にセキュリティは甘い。
そこで最近、毛利家の主・元就はセ●ムを付けました。

安心して日々を平和に暮らしていたある日のこと…


元就「…そろそろ寝なくては日の出に間に合わぬな…


ガシャーン!


元就「…なんの音だ?」


…ピーピーピーピー!


元就「この音は●コム…!来たか、愚かな盗っ人風情が――!」


ドガァン!!


元就「…?……明らかに壁が壊れたような…何事だ…?」


セ●ム「おらおらおらァ!セコ●起動したぜ泥棒さんよぉ!!」


元就「…!?」

泥棒「くっ…なんて早い●コムだ……ここは退くぜっ」

セ●ム「あっ テメェコラ待ちやがれっ!」

元就「貴様が待たぬか!!」

セ●ム「…あ、え……俺?」

元就「他に誰がいる。貴様…どこからどう見ても長曾我部ではないか」

元親「なッ……こ、こんなに早くバレるはずじゃなかったんだが…」

元就「…我を馬鹿にしているのか。幼馴染みが何故セ●ムを名乗って壁の中から出て来るのだッ」

元親「馬鹿になんかしてねえって!俺……お前のセコ●だし」

元就「わけが判らんわ!…頼んだ覚えもない。不法侵入とは立派な犯罪だ」

元親「馬鹿野郎!頼まれる前に動くのが男ってもんだろうが!」

元就「っ……(キュンッ)」

元親「…今までお前ん家無防備だったからよ、ずっと気が気じゃなかったんだぜ…?」

元就「長曾我部…」

元親「そしたら最近やっとセ●ム始めたっていうじゃねぇか。俺が行かねぇでどうするよ」

元就「…ふ、ふん。別に普通に警察が来るのを待てばよい」

元親「サツが来る前にお前に何かあったら意味ねぇだろ」

元就「…………(キュンッ)」

元親「俺はお前を守りてぇんだ…。これからもお前のセ●ムでいてもいいか…?」

元就「ちょ、長曾我部…」


…ピーピーピーピー!!


元就「っ?」

元親「おっと…吉川んとこか。わりぃ毛利、俺もう行くわ」

元就「……。…貴様、我の家だけではなかったのか」

元親「え、いや…一番最初はやっぱすぐ登場したかったから壁ん中でじっとしてたんだけどよ、ここ一件だけじゃさすがに食ってけねぇからな」

元就「……我の…キュンを、返せ…」

元親「ん?なんか言ったか?俺早く行かねぇと…」

元就「どこへなりともとっとと行け!散れ!消え去れっ!」

元親「え、え、なんか酷くねっ?」

元就「うるさい黙れっ!貴様なぞどこかの家で殉死するがいいわ!」

元親「お、俺の死に場所はお前ん家だ!セ●ムになったときにそう決めた……他のどこでも死ぬつもりはねぇ!」

元就「!(キュ)……キュンッではなぁぁい!!長曾我部の分際でっ!ニ秒で我の視界から去れ!」

元親「い、意味判んねーけど……行ってきます!!」

元就「…くそっ。あの鳥頭め……もっとまともな職を探さぬかっ」




他の家も守っているなら稼ぎもいいだろうと、しっかり壁の修理費まで請求した毛利さんでした。


fin.

[*前へ][次へ#]

17/33ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!