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現世乱武小説
●ケダモノの起こし方・駟


「登校不良の生徒には仕置きが必要だからな。自業自得と思え」

「こ…んなっ、やぅっ」


低い声でそう言われると、自身をぎゅっと握り込まれた。

普段出席に関することは何も言ってこないくせに、こんなときばかり口実として起用してくるなんて卑怯だ。
…と罵りたいところだが、今は熱の篭った吐息しか出せそうにない。


「あんまり暴れると落ちるぞ」

「っ、…く、ぁ…」


飄々とそんなことを言っておきながら、自身を包む手は愛撫を続ける。

じわりじわりと腰へと向かう血流。
次第に強くなる快感に下肢が引けるが、小十郎の言うとおり、動いて落ちたら洒落にならない。

喉元には未だ小十郎の頭があり、何か話す度にかかる呼気がもどかしく、縛られた手をそこに割り込ませようとしたが敢なく自分の頭の上で押さえ付けられてしまった。


両腕を上げれば、自然と胸が反れる。
自身をいいようにされ、手は押さえられ、己の恥態に耐えられず頬を赤らめ、恥辱と不可抗力の快感により涙を張る瞳。

すべてを晒け出して恥じらうその姿に、自然と小十郎の口角が上がっていく。


「そ、な…見な……ん、ぁっ」


隠したくても隠せない裸体を、僅かな抵抗としてなまめかしく揺らめかせる。
いや…存外、無意識に自身をこちらの手に擦りつけるために腰を振ったのかもしれない。

自ら身体をうねらせておきながらぴくんと反応している。


「ん、いっ……はぁっ、…ぅ」

「猿飛…」


声高に喘ぐ佐助の自身から滴る先走りを掬い、念入りに蕾へと塗り込む。
触れていないため固く閉ざしているはずのそこが、指を感知し快感を求めてひくりと波打つ。

同時に赤く屹立した自身がぴくっと揺れた。

誘われるままに指を埋めてみると、心なしか潤いの足りない内壁が強く反発しながらも食いついてくる。


「…痛むか?」


いつもより飲み込むのは早かったが、中は異物をしっかり認識しているようでかなりきつい。
受け入れている本人の痛みは半端ではないはずだ。

しかし佐助は、浅い呼吸を繰り返しながらも気丈に笑顔を見せた。


「ちょっと……でも、へ…きっ、」

眉を潜め、明らかに苦痛の色を滲ませているくせにそんなことを言ってくる。


「そ…んな顔…しない、で……片倉せんせ…が、はぁっ…欲しっ、ぃ…」

「……たとえそれが俺を慮っての虚勢でも…んなこと言われちゃあ手加減できねぇぞ?」


訂正するならまだ優しくしてやれる。
そう言っても、佐助は強がっているのが見え見えの笑顔を向けてきた。


「お前は……俺には勿体ねぇかもしれねえな」


まだ浅いところにあった指を、一気に奥に捩込んでいく。

「っく、あ…」

息をするのも辛いのか、吸っては吐くをせわしなく、しかし途切れ途切れに繰り返す。
両の瞳からは涙が滲み出ており、同意の上でのことでありながらちくりと胸が痛くなった。

が、それと同時にもっと涙を見たくなる。
綺麗なそれを散らして、暖かな橙の髪を振り乱して、やめてと乞わせてやりたい。
そんなどす黒い欲を腹の底に潜めながら、きついばかりの中を徐々に解していく。

「いっ…、ぅ……んっ」

少しでも痛みを紛らわせてやろうと、萎えてきていた佐助の自身を軽く握り込んだ。

そのまま根本を小刻みに擦ると指をくわえ込んだまま大腿をぴくんと動かす。

「…は、ぁ…っ、」

次第に後孔も緩くなり、ある程度動かせるようになってきた頃には佐助の声にも艶が見えはじめた。


前後を同時に攻め立てられ、時折痙攣しては机が揺れる。

その雑音が、ここが学校であるということを忘れさせない。

「もっ、や…!かたっ…んぁっ」

小十郎の首に戒められた腕を絡め、力が入らないなりに重力に任せて胸に掻き抱く。


ずるりと指を中から引き出し、小十郎は抱きしめられたまま猛った熱を蕾にぐっと収めた。


「っ……は、っく…」

「は……さすがに、キツイな…」

「い、からっ…!」


動かずにいると、佐助が無理に重い身体を揺らした。

ぐち…という水音と、一拍遅れて滲む鮮血。

受け入れようと必死になって辛そうに顔を歪める姿に、先程のどす黒い欲が鎌首をもたげた。


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