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「この件は調査隊に任せよう。…続けてくれ」


若者の突然の侵入により中断していた調査結果を続けるようにアベスは命じた。


「はい。先程申し上げました通り現場にはこのような者が落ちていました」

そう言いながらその物を皆に差し出した。

「これは…?花びらか…?」

差し出された白い花びらを見ながらアベスが言った。

「左様でございます。この辺りでは咲いておりませんが…」


「…ほう。それは興味深い話だな。」

手がかりになるかもしれない話を聞いた皆の表情は緩やかなものになった。


「…しかし、これは手がかりになるか怪しいですね。」

「なぜだ?」

「リニアナの花屋で扱っておりますので…」

「そうか…。花屋か…」


白い花の名前はフラン
リニアナ付近では花屋にある以外では見ることがないここら辺では珍しい花だ。


犯人の手がかりになるかと思ったが、そう簡単には事は運ばなかった。


「無駄骨でもいい。生息している地域などその花について調べろ」

再びシーンとなった会議部屋で今まで沈黙を貫いていたアスナが静かにいい放った。


「は、はい」

アスナの気迫に驚きながらも「今すぐに」と返事をし、慌てて部屋を出ていった。


「…では、報告が入り次第すぐに会議を再開する。」

そう言ったアベスが部屋から出ていくとそれに続き他の者もゾロゾロと出ていった。









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