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皆が見つめる地面には、地面に落ちて割れた皿とあちこちに飛び散っていた。肉や魚、この町ではババの店でしか作っていないお手製のババロア。


ババがババロアを作ったら面白いかも、と始めたババロアだったが、自分たちの淡い期待を破り捨てたババロアを恨めしく思った。



「ここか」

ババやマルクたちが放心しているところにアスナがやって来た。


「おい」

アスナの後ろに控えていたルトネに向かって一言声をかける。

「はい。」

アスナの意を理解し、ルトネの後ろで待機している調査隊に指示を出した。


「すいませんが皆さま。今からこちらを調べますので、少しの間あちらでお待ちください。」

放心状態のババたちにルトネが大きな通りを指し、そこから離れるように伝える。


「あ、ああ。ババ、マルク行こう」

一人の男がその言葉に反応し、ババとマルクを促した。


心ここにあらずで反応がなく動こうとしない二人をアスナが「連れていけ」と後ろに声をかけると、調査隊とは別の服を着た二人の体格のいい男たちが、ババとマルクを抱えるようにして素早く大通りへと連れていき、他の者もそれに続いた。


アスナがその様子を横目で確認して頷いたのを見たルトネは、調査隊に「始めてください」と調査の開始を伝えた。


メルが店を出てから5時間近くが経過していた。










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