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しばらくすると、ぱったりと姿を消す子供たちがいなくなった。



その話は今日から店を再開するメルとババの耳にも届いており、ババはメルに十分に注意するよう言い聞かせた。


まだ子供たちは見つかっていないものの、事件が終わったことで町に少しの平凡が戻ってきたかと誰もが思い、最初の事件から2週間(メルとアスナが正面から向かい合った日から約2週間)が経った頃。


また事件が起こった。
姿を消した子供は16歳の少年メル。


ババの湿布を買いに町に行った日からメルは、よくお使いをするようになった。



今回は、朝早くにマルクが店に昼食の配達を頼みにやって来たので、そのお使いを頼まれた。
そして、メルはその料理を手に持って「いってきます」と言い店を出ていったのを最後にいなくなってしまった。




1時間経っても戻ってこないメルを心配したが、直ぐに、マルクと話でもしているのだろうと思い特に気にしていなかった。


マルクもマルクで、中々やって来ないメルを心配したが、店が忙しいのだろうと思っていた。


最近はあの事件が起こっていなかったので、皆油断していたのだろう。



マルクは2時間経っても来る気配がないメルが気になり店に顔を出す。


「ババー?頼んだのまだー?店忙しいの?」


ちょうど流石にメルのことが心配になり出したババが店の外でキョロキョロしていたので声をかける。

「…何言ってんだい?メルはとっくにアンタんとこに向かったよ!……まだついてないのかい?!」

二人の顔が全身の血が引いてくかのように青くなっていく。










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あきゅろす。
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