健多くん番外編。 B 「ぁっ・・・あんっ、ぁああッ」 後ろから抱きかかえられて脚を広げられている。 鳴人の指は充血して膨れ上がった俺のペニスを握ったまま先端を嬲っていた。 さっきから何度も白いのを吐き出した先端は、意地悪な指が溝を撫でるたびにパクパクと口を開いて気持ちよさそうに震える。 「ッ!も、ァ、やぁ・・・!」 イッたばかりで敏感になっているとろを弄られて、くすぐったくてどうしようもないような、とにかくじっとしていられないほどの刺激に俺の脚は跳ね上がるけど、鳴人の脚がそれを両方とも押さえつけていて離してくれない。 「ぁぁぁぁッ、イク、イクッ」 腰の奥がムズムズしてたまらない。頭がおかしくなりそう。 「やめてッ!やめてぇっ!」 また、アレがきちゃう。出る、もう、アレが。 「出せよ、ホラ」 「んぅぅッ、ひ、ぃッ!」 指で割れ目を開かれて、クチュクチュと穴を擦られたら。 「ん、ッく!あ!あぁぁ―――――ッ!」 勢いよく、透明な液体が俺の先端から噴き出した。 頭の先からつま先まで一気に快感が駆け抜けて、弄られているところからあふれ出す。 出ている間も指は溢れる水のようなものを塞ぐように先端をくすぐり続ける。 歯を食いしばって恥ずかしさと気持ちよさに耐えて、やっと全部を出し切ったときには全身の疲労でぐったりしていた。 「上手に噴けたな、潮。久しぶりで気持ちよかっただろ」 汗でぐっしょりと濡れた俺の額にかかった髪を鳴人が優しくはらう。 出すものを出して少し柔らかくなった俺のソレを愛おしそうに撫でるから、また体の奥から濡れてしまう気がした。 「なる・・・ひと・・・きもち・・・」 こんなに気持ちいいことをされたのはいつぶりだろう。 「そうだな。嬉しいか?」 「うれしい・・・きもいちいの・・・」 恥ずかしい。でも、もっと。もっと気持ちいいのがほしい。 「次はどこを気持ちよくしてほしい?」 「・・・ここ」 自分の噴いた潮でビショビショの後ろを探る。 濡れてはいるけどぬめりの足りないソコにローションを垂らされる。 すぐにあったまった粘りは鳴人の指にまとわりついてぬちゃぬちゃ卑猥な音をたてた。 「ぁ、ァッ」 しっかり閉じた出口を意地悪な指先が優しく揉むたび、腰骨の奥から快楽の疼きが生まれる。 自分でもお尻を振ってしまっているのがわかって恥ずかしいのに、すっかり蕩けた頭の中ではもう指を入れて中を掻きまわしてもらうことしか考えてない。 「あんっ、なるひとぉ、いれっ・・・」 「もっと慣らさなきゃ休み明けに座ってられなくなるぞ」 「ッ!もう・・・バカぁ」 そんなこと今思い出させないで。 自分の立場とか、年齢とか、男だってこととか。 俺のことを尊敬してくれるありがたい後輩だっているのに、彼らがこの姿を見たらなんて思うんだろう。 恋人に気持ちよくしてもらうことしか考えてないこんな姿を。 「ああ・・・可愛いな、健多」 ゆっくり綻んできた場所を眺めながら鳴人が言う。 全身がドロドロに甘く痺れて、頭がおかしくなりそう。 衝動に任せて鳴人の頭を両手で引き寄せた。舌を差し出したら深いキスをくれる。 「んっ・・・ふ、ぁ」 どんなに望んでも俺たちの愛は形にはならないから、せめて少しでも相手の中に自分を残したい。そう本能が告げるように、夢中で蜜を交換した。 「ぁっ、ん!」 ぐ、と長い指が体内に侵入してくる。息を吐きながら大好きな場所までそれを受け入れる。 「んァッ、ソコ、ソコぉ・・・!」 簡単に2本咥え込んだ場所がキュンキュン締め付けて快楽に支配される。 前立腺を摘まれて捏ね回されたら、お尻の奥が気持ちよすぎて足先が痛いくらいに丸まった。 「ひっ、き、もちぃッ―――!」 「まだだ」 「アッ!いやっ、イク、そんな、イクッ!ぜん、りつせっ、イクぅ―――!」 10年以上も、はしたない言葉を叫びながらイクように調教された俺の頭は、射精するためなら何でも言うようになっていた。 だから恥ずかしくても気持ちいことを隠せなくなったのに。 「駄目だって言ってんだろ」 「いやぁぁッ!」 無慈悲にも指があっさり引き抜かれて、本気で泣きながらお願いする。 「いれてっ・・・・鳴人のっ、おち・・・ん」 疼きはもう我慢できないところまできている。一度でも焦らされたらどうにかなってしまいそうだった。 出口から入口になってしまったところを自分の指で開きながら、腰をゆすって煽る。 「ここ。おちんちん、ほしい」 涙と体液でぐちゃぐちゃになった顔で男のモノを懇願する。 こんなことするのは昔も今も鳴人にだけ。 俺の身体を全部作り変えて、こんなにも長い間夢中にさせてくれる男。 何度もうわごとのようにほしいと言い続けたら、やっと鳴人は満足したのか、俺の脚を抱え上げた。 「この淫乱」 「ぅッ・・・・・ん、ぅぅ!」 硬い灼熱の棒みたいなアレが俺の身体の奥を蹂躙する。 鳴人専用の穴はいつだって傷つくことなくあっさりと受け入れていく。 「あ、ぁ、あぁっ、あんっ、きもちっ、ソコ、ぁッ」 さんざん嬲られた前立腺を擦り上げながら、指は俺の乳首をクリクリと弄っていた。 両脚を大きく開いて逞しい腰に絡みつけ、もっと奥までほしくて腰を振る。 鳴人の動きは止まらない。俺の姿に興奮しているのが目に見えてわかるほど、大粒の汗を滴らせながら苦しそうに息を吐いている。 「健多・・・」 「なる、ひと、ぁっ、ここ、おちん、ちん、ッ、さわってっ」 本当は何度もイカされて出すものなんてないけど、それをされると後ろがぎゅっと締まるから。 鳴人に、もっと気持ちよくなってほしい。まだまだ俺なしじゃいられないくらいに。 「はっ・・・ぁぁぁああ―――・・・!」 つるんと濡れた赤い先端を指の腹で撫でられる。最後の白い液が一筋漏れて。 全身を引き攣らせながら下半身に爆発した快感を真っ白に染まった意識の中で一滴残らず味わう。 「ぁ、あ・・・なか、出て・・・」 「・・・・・・は、くそ、はええなぁ」 心臓みたいに脈打つ鳴人のものが俺の中で射精してる。 さっき感じた幸福感とはまた別の、死にたくなるような充足感に心が満たされていく。 荒い息の鳴人が可愛くて、本当はもう体力も気力も限界だったけど。 「もういっかい・・・」 重たい腕で首を引き寄せて、そっとキスをした。 [*前へ][次へ#] [戻る] |