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キリリク小説。
健多くんの苦難の日々4A
「待って・・・鳴人・・・!」
カチッ。

その音に外から鍵がかけられてしまったのだと気づく。

僕が気付かない間に鍵を取りつけたんだろう。

「・・・ん、コレッ・・・!」

誰かが近くにいればいいけど、ひとりになるとどうしても異物が気になってしまう。

「んんっ・・・ぁ、あっ・・・はぁっ・・・」

それほど強い刺激じゃない。

でもそれが逆にもどかしくて仕方がない。

ローターは小刻みに震えながら奥の方へと動き出している。

それを阻止しそうと力を込めれば、ローションの滑りを借りてさらに奥に入っていった。

「ぁ、あっ、ダメッ・・・!」

少しずつ感じる場所に近づいているのがわかって、僕は必死に力を抜こうとする。

脚を開けば力が抜けるかと仰向けにベッドに倒れこみ、少しだけ脚を開く。

シーツを握りしめてなるべくリラックスしようとするが、足元に目をやった瞬間、トロトロに濡れたペニスが飛び込んできた

ソレをさっきまで鳴人に舐められていた。

そう思うだけでカラダに快感と震えが湧きあがり、僕は無意識に腰を突き上げてしまう。

そしてその動きはローターをさらに僕の奥へと導いてしまった。

「・・・ひっ、やああぁっ!」

ぬるん、と一気に押しやられた機械が、小刻みに前立腺を叩きつける。

「あっ、ひっ、い、はぁんっ!」

目の裏がチカチカと瞬き、押し出されるような快感に全身に鳥肌がたった。

カラダを反らせて息をつめれば締め付けているソコにローターを押し付けるようになってしまい、さらに感じてしまう。

緊張と弛緩。それを繰り返しているとまるで自分でナカを愛撫しているようだった。

「もっ、やだっ・・・あ、はぁっ・・・」

ナカを刺激しないように少しずつ仰向けになり、シーツに顔を埋める。

カラダの中のくぐもった音と、シーツに押し付けた唇から洩れる喘ぎ声。

下半身がじんじんと痺れてまるで自分のカラダじゃないみたいだった。

爪先をぎゅっと丸めて快感に耐えるたび、じわりと額に汗が滲む。

お尻の中も、勃ちあがってどんどん蜜を溢れさせるペニスも、ずっと気持ちいい。

でも、このままじゃ頭がおかしくなりそうだ。

射精するような強烈な刺激がなくて、僕は少しずつ腰を揺すり始めた。

「ふぇっ・・・んぅ、ぁっ、はぁっ・・・!」

うつ伏せになったことで張りつめたペニスの先端がシーツに擦れる。

決定的な刺激がほしくて、一度だけわざと押し付けてやると、もう止まらなかった。

「んうう!・・・っ、ぁ、はあっ・・・きっ・・・きもち、い・・・!」

腰をカクカクと擦りつけるたびに聞こえるスプリングの音。

それすら快感になって僕の耳を犯す。

最初は小さなその音がギシギシと次第に大きくなって、僕は背中を反らせて前に与えられる快感を味わっていた。

「ぁああっ、ひんっ、んふぁっ・・・あ、あ、あ・・・!」

見えていないのに、シーツにどんどんいやらしいシミが広がっていくのがわかる。

腰に力を入れてベッドに押し付ければ、自然と後ろが締まってナカのローターが前立腺を擦り上げる。

ぐっと射精感が高まった。

「ふあっ、あっ、ダメッ、ああっ、なるひとぉっ・・・!!」

ビリビリと背筋を駆け上がる快感に、僕はついに小さな悲鳴を上げて達した。

「あんっ、あぁあんっ・・・!」

ぴゅぴゅっと少ない精液を吐き出すと、それが全部シーツに吸い込まれていく。

・・・・・・・・足りない。

全然、いつもみたいに気持よくなれない。

不完全燃焼なカラダを持て余すように、僕はベッドに倒れこんだ。

虚しい気持ちが広がって、それでもナカで動き続けるローターは感じる場所を刺激し続けている。

「っ・・・ん、んぁあっ・・・」

与え続けられる緩やかな拷問。

もどかしさがぐるぐると頭の中を駆け巡って、叫び出したい気分になる。

震えるカラダをぎゅっと抱きしめると、次の刺激に勃ち上がりはじめたペニスにゆっくりと手を伸ばした。

クスリの効果と鳴人が見ていないという安心感からか、僕はどんどん大胆になっていった。

「ふんっ、ぅ、ぅふぁんっ・・・」

リビングにいる鳴人に声が聞こえないようにしっかりと唇をベッドに押し付け自身を慰める。

さっきの射精ですっかりドロドロになったペニスは少し擦ってやるだけでくちゅくちゅといやらしい音をたてて悦び跳ねた。

男にしては小さい性器を擦りあげ、人の家で恥ずかしげもなく自慰をしているという意識すら快感に薄れていく。

「んふぅ、んんっ、ん、ふ、んっ、ん、んっ、んっ、んっ、んぅっー・・・!!」

ビクッとカラダが痙攣して、また少し射精する。

はぁはぁと荒い息を整えていると、途端にまた虚しさが襲ってきた。

「うっ・・・うぅ・・・!」

ぽっかりと心にあいたその孤独感を忘れようとするように、僕はまた濡れたペニスに手を伸ばす。

射精したらその快感を味わい、また正気に戻って性器を弄る。

その繰り返し。

ナカの振動の助けもあって、何度達しても精液は出続ける。

涙を流しながら長い時間、その逃げ場のない緩い快感と闘い続け、そしてついに僕は折れた。

ゾワゾワと痺れの止まらない上半身を両腕で抱きしめ、達しすぎて力の入らない下半身に最後の力を込めてよろめきながら寝室とリビングの境目であるドアに向かう。

あれから一時間くらい経っただろうか。

きっと鳴人の仕事は終わってないだろう。

それでも、どうしても触れてほしくて。

いくら泣かされることになってもこのグズグズとした快感を終わらせたくて、僕は震える手で小さくドアをノックした。

「・・・・・・なる、ひと」

答えはない。

聞こえないんだろうか。

「んっ・・・・なるひとっ・・・!」

ヴヴヴ、と僕を犯し続けるローターのせいで膝から力が抜けた。

ずるずるとドアに凭れかかったまま床にしゃがみこむ。

僕の声はすでに嗚咽混じりの悲鳴になっていた。

「なるひとっ・・・ごめんなさ、い・・・もうヤだ・・・コレ、イヤッ・・・!」

床にへたり込んで、神経をヤスリで削られているような刺激にいつしか僕は苛立ち、ドアを思いっきり叩きながら叫ぶ。

「鳴人っ!おねがい・・・たすけて・・・もう、ゆるしてっ・・・!」

抱きしめてほしくて。

自分だけ無様に高められて、狂ったように快感だけを求めるこのカラダをどうにかしてほしくて。

「なるひとぉ・・・!!」

カチッ、ガチャッ

「・・・・っ!?」

突然扉が開いて、座ったままのカラダが支えを失って傾ぐ。

倒れる、と思った瞬間に長い腕が汗ばんだ僕の上半身を抱きとめた。

「・・・なにやってんだお前」

呆れたようなその顔に、不覚にも僕は新しい涙を流して縋りついた。

「な、るひと・・・なるひとぉ・・・」

顔を埋めたシャツから鳴人の匂いがする。

それだけで胸がいっぱいになって、いつの間にかナカの機械が止まってることに気付かなかった。

顔を覗きこまれ、震える唇で熱い息を吐く。

「おい健多、大丈夫か?・・・・・くそ、あの薬ヤバいやつなんじゃないだろうな」

鳴人は悪態をつきながら僕の頭を撫でる。

その手が気持ちよくて、湧き上がる心地いい疼きに酔ってしまいそうだった。

「立てるか?」

優しい声音に頷き、なんとか膝に力を入れようとするがダメで。

ずるりと倒れそうになる僕を鳴人が抱き上げベッドに運ぶ。

シーツの上はさっきまで僕が出していた精液と涙でぐちゃぐちゃだ。

またあの孤独感が蘇り、僕はぎゅっと目を閉じて鳴人の首に腕を回した。

「気分悪いか?」

違う。

ぶるぶると首を振る。

「顔が赤い。とにかく寝てろ」

何か飲むものもってきてやる、と寝室を出ようとする鳴人の袖口を僕は力の入らない手で掴んだ。

「・・・健多?」

怪訝そうに振り返る鳴人。

中途半端な熱で何度も高められたカラダはもう限界だった。

「・・・っ、おい!」

ぐ、と鳴人の襟元を掴んで引き寄せる。

バランスを崩した鳴人は僕に覆いかぶさる形でベッドに倒れこんできた。

慌てて手をついて僕を押し潰す手前で踏みとどまった鳴人の頬を両手で挟みこみ、火照る唇を重ねた。

噛みつくようなキス。

上唇を舐め、驚きで少し開いた唇を本能のままに舌でこじ開ける。

痺れるような熱が触れたところから広がって、頭がおかしくなりそうだった。

最初は戸惑っていた鳴人も、やがて僕の上に覆い被さり舌を絡めはじめる。

何度も何度も吸い上げられて、首筋にチリッと電流が走った。

「はっ・・・ぁ、あっ、なるひと・・・」

動かなくなったナカの異物の刺激と、キスの熱さで勃ち上がった男の証を鳴人の太腿に擦りつける。

この内側に燻る熱をどうにかしてほしくて、鳴人の耳元で囁いた。

「鳴人・・・カラダ、おかしい・・・ずっと、ぐるぐるして・・・」

「苦しいのか」

「うん・・・イっても足りない・・・もっとつよいのが、ほしい」

僕の腰に回された鳴人の手に力が入る。

興奮しているのだとわかって、嬉しくなる。

僕は感情の突き動かすままに、鳴人の耳に歯をたてて言った。

「・・・・・なるひと、めちゃくちゃにして」







「んっ、ひっ、あ、ぃぁああっ・・・!!」

ぐちっ、ぐちっと響く卑猥な水音。

背後から覆いかぶさるように貫かれ、背筋をビリビリと震わす快楽に、僕は枕に顔をうずめてすすり泣いた。

鳴人は僕のナカのローターを性急に抉り出すと、猛ったペニスを一気に突き刺したのだ。

ズン、と重いモノに貫かれる悦びは僕の心もカラダも一気に満たし、それだけでひどく興奮して精液を噴き出してしまった。

それからずっと硬いモノで前立腺だけを狙って擦られ、ローターで限界まで敏感になったソコはもう限界とばかりに痺れ始めていた。

「ぁあ、ああっ、あ、あ、んんっ、ひぃっ・・・!」

前後に揺さぶられ、前に回された指に胸の突起を捏ねまわされる。

指で挟んで充血した先端を引っ掻かれると、いったい自分がどこで感じているのかわからなくなった。

「っ、健多、脚上げろ・・・前も苛めてやる」

「んぅ、あっ!」

激しい音をたてて肉棒を引き抜かれる。

鳴人は僕のガクガクと震える足首を掴むと、力任せにひっくり返した。

かすかな衝撃に息を詰めると、トロッと太腿を鳴人の先走りが伝う感触に顔が熱くなる。

淫らな自分の姿が恥ずかしくて顔を隠すと、鳴人が笑いながらドロドロのペニスを掴んだ。

「ひっ・・・!」

「・・・淫乱」

「ふぁっ・・・あ、あああっ!!」

クチュクチュクチュクチュクチュ

自分でも弄り過ぎて痛いほど敏感になった先端を鳴人の器用な指先が擦る。

ぐぐぐ、と腰が浮きあがってもっとその快感が欲しいのか、それとも逃げたいのかわからない。

擦られて流れ出しても、あとからあとから湧いてくる白いモノの混じった蜜。

「こんなに腫らして・・・どんだけ弄ったんだ、ココ。お前の可愛い声リビングにまで聞こえてたぞ」

「う、そっ・・・やぁっ・・・!」

あの声を聞かれていた。

何度も何度も鳴人の名前を呼びながら快楽を求めて喘いでいたあの浅ましい声を。

信じたくなくてイヤイヤと首を振ると鳴人が笑う。

「きもちいい、もっと、もっと、って。何度ドアを開けてお前を犯してやろうと思ったか・・・・・余計に仕事にならなかった」

囁かれる声とともに弄られるペニス。

裏筋をくすぐられ、会陰を押される。

もう空に近い睾丸にまた精液が溜まっていくような感覚。

「あ、あっ・・・も、もうダメ、鳴人っ!」

「・・・ダメ?めちゃくちゃにしろって言ったのはお前だ」

太腿を割り開かれ、鳴人の怒張したモノを蕾に押し当てられる。

ちゅくちゅくと音をたてて嬉しそうに鳴人の先端に吸いつく入口に、自分がどれほど淫乱かを思い知らされた。

「ぅっ・・・ゆる、して・・・・ナカ、おかしいのっ・・・はやくっ・・・!」

自分からぐっと腰をせり上げ、鳴人を呑み込もうとする。

カラダの中に溜まった小さな火種を燃やしつくしてほしかった。

「なるひとぉっ・・・、う、あっ、ぁあああーッ!!」

腰に爪をたてられ、ぐっと引き寄せられる。

ズンと音がしそうなほど重たい鳴人のモノが恥ずかしい場所を満たしていく。

柔らかく濡れた内側を擦られる快感に気が変になりそうだった。

「ぁ、あっ・・・あぁああ・・・」

根元まで埋められたモノがナカで脈打っている。

それを締め付けると、やっと待ち望んだ律動が始まった。

「あ、あん、あぁん、ひ、ん、ん・・・!」

グチッ、グチッ、と打ちつけられるたびに僕のペニスも揺れる。

もう出すものさえ尽きたソコは、ただ少しずつ先走りを漏らすだけだ。

それでもお尻の中もペニスも全部が気持ちよくて、僕は泣きながら腰を揺すった。

「健多・・・お前、ヤバい・・・っ」

鳴人が堪らないといった様子で吐き捨てる。

その額に浮かんだ汗が鳴人が感じてることを伝えてきて、胸が熱くなった。

僕のカラダを挟むようにしてベッドについている逞しい腕に手を伸ばし爪をたてる。

自分が射精できないツラさを鳴人が達することで埋めるように、絞めつけているソコに力を込めた。

するとさらに興奮した硬いカリが前立腺を抉り、気が遠くなるほどの快感が襲ってくる。

・・・もう一度だけ。

最後は鳴人と一緒にイきたい。

その一心で僕は自分を追い上げた。

「あっ、あっ、ぁあ、んんっ、ぁ、イく・・・イくぅッ・・・・!!」

「イけよ・・・、お前のナカに、出してやる・・・ッ!」

「ひっ、ぁ、あっあぁあああっ・・・!!」

ガクガクと腰を跳ね上げ、僕は透明に近い精液を力なく垂らした。

カラダの中に熱い奔流を注がれるたびに、僕の中に開いた隙間が満たされていく幸福感が募っていった。








シャワーを浴びて再びリビングに戻った。

僕はソファに寝転がって執筆を続ける鳴人の背中を見ていた。

部屋の中にはパチパチという忙しなくキーを叩く音だけが響く。

ふとローテーブルの上を見ると、僕が汚してしまったあの本が目に入った。

バツが悪い思いで、それでも一応どういう状況なのかを確認しておきたくてページを捲る。

自分が読んでいた個所を開いたが、不思議なことにそこにはシミひとつない綺麗なページがあるだけだった。

「・・・・・鳴人、コレ」

不思議に思って訊ねると、鳴人は首だけをこっちに捻り、ああ、と声を上げる。

「さっき担当に新しいヤツ持ってこさせた。用事があったからついでにな」

「へぇ、そうなんだ・・・・・・・・・・・って、え?さっき?」

「お仕置き中」

「は!?ちょっと待って、さっき僕の声ここまで聞こえてたって・・・!」

「さあ。聞こえてないだろ。担当がいる間俺ずっと喋ってたし」

「そんなの・・・聞こえたかもしれないだろ!?」

「ああ、かもな」

喚く僕に鳴人は無関心のままキーを打ち続けている。

その首を後ろから絞めてやりたい衝動にかられて、僕は背後に駆け寄った。

すると突然鳴人がイスを回転させて後ろを向く。

思わず正面から向き直る形になって、僕は一瞬勢いを削がれた。

「なっ・・・なんだよ」

「・・・もうすぐでコレ終わるから、そしたらいっぱいかまってやるよ」

「・・・・・なにそれ」

真剣な顔で頭をポンポンと叩かれて、なんだか怒るのもばかばかしくなってしまった。

どうせ担当っていっても会うこともないだろうし・・・なんて思うようになってしまってることが、だいぶ鳴人に毒されてきたところに違いない。

釈然としない想いを抱えながらも、僕はしぶしぶソファの上に戻った。

真新しい本を手にとり読みかけていたページを開いて、鳴人の仕事が終わるのを待つ。




30分後、出来あがった原稿を取りに来た担当の人とばっちり顔を合わせるハメになり、しかもその人にニコニコと笑いながら、

「お仕置きはもう済んだんですか?」

なんて言われたもんだから、僕は結局その担当の目の前で、鳴人の首を思いっきり絞めてやったのだった。










あとがき
このちゃんへ♪
鳴人鬼畜、健多ちょい淫乱、クスリ、玩具・・・とリクエストをいただいたのに・・・
なんだこの甘さ!全然想像してたのと違ったよね・・・ふふふ・・・汗
お粗末さまでした\(゜ロ\)(/ロ゜)/♪


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あきゅろす。
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