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健多くんシリーズ。(短編)
我慢できない。
「あっ、あ、あんっ、あ、ひっ」

もう三本入ってる。

全部の指がバラバラに動いて、時折僕のイイトコロを強く擦る。

ソコからは濡れた音がぐちゅぐちゅ鳴って、中を蹂躙する長い指がかき回しやすいように、僕は必死に足を開いたまま。

気持ちよくて……

足が跳ねてとまらない。

「いやらしい穴だ。襞が捲れあがって」

笑いを含んだ声。

藍崎は僕に近寄ってこない。

ただ遠くから指を飲み込んだ場所を観察して、実況する。

「こっちは弄ってないのにもう限界みたいだな。触ってやろうか……?」

「ふぅっ!……やめ、てソコは………一緒はダメ……!」

穴を出入りしてない方の手の指が意地悪くペニスを引っ掻くフリをする。

僕の腰の動きに合わせてぷるぷると先走りを飛ばしている先端のすぐ上を、人差し指が漂う。

「はぁんっ!」

その淫靡な光景に僕は、もう剥き出しになっている紅い先端を指先にあてるために腰を浮かせた。

「おっと」

しかし指は触れる寸前で離れていってしまう。

「一緒はダメなんだろ?」

「あんっ!あんっ……も、やぁ………」

きゅうっと穴が収縮する。

焦れったくて、もっと気持ちよくしてほしくて。

「おねがい………お、ねがいっ……!」

ぐちゃぐちゃにして。

おかしくして。

恥ずかしいなんて、思う理性も無くすくらいに。

「恥ずかしいことされると感じるんだよな?」

「あ、かっ……かんじる……」

「どこが、どんな風に感じるんだ?」

怖い。

カラダが犯され、脳みそは侵される。

僕はいつしか指を抜き差しするように、銜えている腰を前後に動かしていた。

「おしりの、なかが………気持ちい……」

「中?ここか?」

コリコリコリコリコリコリ

「ひゃあああっ!やめっ!ああんっ!」

前立腺が二本の指で挟まれ、ごりごりと揺さぶられる。

その快感は凄まじく、体がびんと突っ張った。

弄られているところから電気のような快感が駆け抜け、僕は勢い良く白い迸りを噴き上げた。

「ああああ………あっ………はあっ………、はぁんっ………!」

「………一回目。あと二回」

悪魔の声が、低くそう告げた。




射精した後のカラダをうつ伏せにされる。

そして藍崎がやっとベッドに乗り上げてきた。

「ほら、尻たぶ広げてみろ」

「あ…………っ」

顔をシーツに埋め、首でカラダを支えさせられる。お尻は藍崎に向かって高く上げされられた。

力の入らない両手で藍崎に穴の中が見えるようにお尻を開く。

まるで暗示にかけられたように………

「真っ赤になっちゃって。奥まで動いてるぞ?」

「はっ!あぁん………言わないで………」

藍崎は俺の両手ごと腰を掴むと、そのひくつく穴にぬるぬるの切っ先をあてがった。

硬くて熱くて。それが僕の中に入るのだと思うと、胸が痛むほど期待してしまう。

しかし藍崎のモノはいっこうに入ってこない。

くちゅっくちゅっ、と音をたて入口を突いてくるだけ。

「……………やっ!…………も、おねが、いっ!」

「まだだ」

それから長い時間、存分にひくつく入口の感触を楽しまれた。

その間僕のペニスは絶えることなく透明な汁を垂らし、シーツを汚し続けた。

「くくっ………ガマンできないか?」

「あっ………あんっ………できないっ!ほしいの………!」

何を言っているんだろう僕は。

何故こんなカラダになった?

藍崎のせいで?

……………自分のせいで?

「なるひとっ………ほしいよ…………なるひとが、ほしいっ……!」

「………こんなときだけ素直に名前呼ぶんだな」

尻をぐちゅぐちゅに動かして藍崎を誘う。

どうしたら、アレをくれる?

どうしたら、アレは僕のものになる?

「入れてっ!………入れてください………大きいの、入れてぇっ!」

最後は懇願。

この気持ちよさを終わらせたくて。

もっともっと、気持ちよくしてほしくて………

「………お前が、誘ったんだからな?」

ずちゅうっ!

「ひっ!いやあああっ!?」

びゅっ!びゅびゅっ

「あーあ………トコロテンかよ………一回損だなあ」

「はぁぁぁぁっ!あふっ!ふあんっ!」

カラダをめちゃくちゃに捩る。

僕が射精してる間、腰を抑えつけて藍崎が律動を始めた。

「まっ、あんっ!って、まだ出っ………!」

「待てねえよ」

がんがん奥まで突かれ、精液が断続的に漏れる。

気持ちよさが、終わらない。

涎と涙と精液で、もうシーツはぐちゃぐちゃ。

あと一回。

僕があと一回イけばこの無限の快楽から逃れられる………

「はうんっ!あああっ!ああんっ!ひっ!」

「イってる、最中って、すげー締まるな」

「いやぁぁぁっ!も、あああっ!」

ぎしぎしベッドが軋む音がうるさい。

「………ほら、終わりにしてやる、よっ」

いっそう強く藍崎のモノが僕の前立腺を抉った。

「………………っ!!!」

待ち望んだ最後はもう声にならなかった。

焦らされて焦らされて与えられる快楽は、極上の蜂蜜のように甘ったるい。

それはもう、胸焼けがするほどに………

「っ、はっ………」

掠れた小さな声がして、カラダの奥が熱いもので満たされていった………

「死ね!今すぐ死ねっ!!!」

情事の後。

僕はいつも以上に晒してしまった痴態に藍崎の顔を見ることもできず、毛布の中でうずくまって叫んだ。

死ね死ね死ね死ね………と呪詛のように吐き続ける。

藍崎はもう先にシャワーを浴びてきて、服を着てくつろいでいた。

「お前も風呂入ってこいよ。風邪ひくぞ」

「うるさいっ!死ねっ!」

「お前は死ね以外の言葉を忘れたのか」

カラダは一応キレイに拭いてある、というか拭かれたのだが、やっぱり洗い流さないと気持ち悪い。

僕だって早くシャワー浴びたい。

でも、藍崎の顔を見るのが怖くて動けないのだ。

自分でも呆れるくらい恥ずかしいことをして、いろいろ口走った。

きっと、藍崎だって呆れてる………

「だーっ、もう!!!」

ってそんなこと考えてしまう自分が一番イヤだ!

「なんで雄叫びをあげるんだ………」

ぎし、と藍崎がベッドに乗る音がして、毛布に包まれた背中に重みを感じた。

「ほら、カラダ洗えよ。それとも洗ってほしいのか?」

「……………ふざけんな」

誰が一緒に風呂なんか入るか。

そをなことして無事に済むはずがない。

「健多」

「………なんだよ」

まだ何かあるのかコノヤロウ。

藍崎のくぐもった声が毛布越しにすぐ近くで聞こえる。

「……………今日のお前思い出すだけで俺、毎日ヌけるわ」

「…………………………………………………………死ねッ!!!」







Fin.


我慢できない声。
我慢できないカラダ。
我慢できない、顔の火照り。


続く。

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