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創作小説:桃月郷(BL)
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―君は…思ってた以上に危ない子みたい…。僕にはあまりそういうことはしない方がいいと思う。



―…ごめんなさい…。



―怒ってないよ?ただ、ここでは男娼同士で必要以上の関係を持つことは禁止されてるし…。もしも僕らが見つかれば僕だけじゃなく紫乃も折檻を受けることになるから。


―うん…ごめんなさい


 顔を赤らめながら俯き、謝罪を繰り返す紫乃に月花は笑う。

―もう、紫乃さっきから謝ってばかり。紫乃のキス、嫌じゃなかったよ。


 月花は微かに声を落とし、続ける。



―只ここの楼主は厳しい。ちょっと加虐的な一面もあって、特に自分の決めたしきたりを破られることが嫌いなんだ。いずれ君も会うと思う。普段彼はあまりここに顔を出さないから。



―そう、なの…?



 月花は再び笑う。今度はくすくすと、少女のように可憐に。

 そうか。と紫乃は気づいた。

 紫乃は、決して男色だった訳じゃない。

 しかし、彼、月花には性別関係無く人を否応なく惹きこむような、危うい魅力があるのだ。


 月花に出逢ったことにより、紫乃の中で何かが大きく変わりつつあった。





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あきゅろす。
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