紘六×成紀
4
「私の顔、何か付いてる?」
えっ!
店員のその一言で俺は我にかえった。
「いやぁ、あんまりじっと見てくるもんだからさ、私の顔に何か付いてんのかなって...って聞いてる?」
どうやら、気付かないうちこの店員の顔(正しくは髪)をガン見していたみたいだ。
「はっ、はい!!」
俺は思わず大声で
返事をしてしまった。
「アハハハ、そんな大声で返事しなくてイイよ」
「あっ、すみません店の中で大声で他の客に迷惑ですよね」
「いやいや、それはイイよ、だって今この店の中私と君二人きりだけだしな」
えっ、
女店員にそう言われて周りを見回してみると、本当に俺以外の客はいなくて、俺と女店員の二人だけだった。
「ほ....ホントだ....」
「なっ、言ったとおりだろ?だからこそ、さっきの君の独り言全部聞こえちゃったんだよ♪」
女店員はいきなりそんな事を言い出した。
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