非日常スパイラル
5
「・・・」
「・・・」
しばらく無言で見つめ合う。
ひたすら無言。
なんか、気まずいぞ。
(重い、なんだよこの沈黙はっ!お願いだからしゃべってっ)
「・・・エへ!」
無言に耐えられなくなり、とりあえず笑ってみたが、リュウは固まったままだ。
そりゃそうだよね……転校するっては言ってたけど、まさか、リュウがいるなんて俺もしんなかったし……
「・・・レオだよな?」
「そうだけど」
「なんでここにいるんだ」
それは、俺が聞きたい。あと、浮気の説明プリーズ!
しょうもない理由なら、後で吊るしてやらぁ!
「あれ?昨日の電話で転校するって言ったよね?……てか、チワワちゃんとなにしてんの?」
「聞いたが……って、のぞきか?」
「してないよー」
チッ!勘のいいヤツめ。だが、素直にはいそうですって言うかボケ。
「じゃあレオ、茂みに隠れて何してたわけ」
「ウォチングの最中!!テヘ!……って、あ」
質問を質問で返されてしまい、ついうっかり、バラしてしまった……
「つまり、のぞきだな」
「なんだとぉう!」
「だったら何だ?」
「のぞきです・・・すみません・・・」
正座をして、頭を下げる俺。
そしてハッとする。あれ、何で俺あやまってんだ……
普通、浮気してたリュウが謝るべきでは?
しかし、怒ったリュウにはかなわないので、素直に謝るレオ君なのです。
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