非日常スパイラル
4
リュウの親衛隊らしい彼は、俺より小さくて可愛い少年だ。まさに、漫画や小説に出てくる、美少年って感じで、なんか負けた気分。
襲ってる相手がリュウじゃなかったら、喜んで萌えさせていただいたんだけど。
さすがに、腐男子の俺でも浮気現場では、萌えませんよ。
そんなことを考えていたらリュウが、少年のワイシャツに手をかけようとしていた。
だが、まさにバットタイミング!
ズボンに入れていた携帯から着信音が鳴り響く。
畜生、どこのドイツだ、後でシバき倒してやるっ!
あわてて着信音を止めるが、リュウは明らかに気分を害したらしく、眉根を寄せている。
しかもなぜかチワワ少年君がちゃっかりリュウに抱きついていた。
(あーっ!!何抱きついてんだー、俺でさえ一週間我慢してたのにっ・・・!)
「チッ!どこのどいつだ!出てきやがれ!」
チワワ少年君に気を取られていて、リュウが目の前に来ていたことに気がつかなかった。
「オイ!お前・・ッ!」
茂みに隠れていた俺は、あっさり見つかってしまう。
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